今の子ども達とどう向き合うか
前回、スポーツ少年団指導者研修会に参加してきたお話をしましたが、今回は、その研修の中身をもう少しだけ詳しく、お話し致します。せっかく勉強させて頂いたことなので、皆様へ情報を展開させて頂いて、子ども達と接する為に、共有できればと…。
今、学校教育(教育指導要領)で、子ども達がどのような教育を受けているかを知っていますか?
お母さんは知ってそうですが…お父さんは、案外、知らなかったりして(笑)
子ども達が日々、学んでいる環境を知ってこそ、この先、子ども達とどう接するか…ここが見えてくると思います。
今、教育現場では、「自主性」「創造力」「自己肯定感」を大事にし、自ら課題を発見し解決する力…「読み解く力」を養うための教育がおこなわれています。
子ども達が自覚する「自尊感情」をいかにプラスに働かせるか、私たちの育った「昭和の教育」とは随分と変わってきています。
「もっと頑張れ!」や「まだまだできるはず!」といった良かれと思って“鼓舞”するような掛け声が、案外、子ども達には「過度な期待」と受け取られ、自尊感情が「ダメな自分」だと、マイナス方向へ進んでいくことが(も)あるようです。
「ありのままの子どもを受け止めること」が大切。わかっていても今の大人にある意味“心のゆとり”がない為、「広い心で待ってあげる勇気」が追い付いていない現状かと…。
現代の子ども達がよく例えられることに…
「挨拶ができない」「指示を待つ」「利己主義」「チームワークにかける」「輪にとけこめない」「集中力の低下」「元気がない、気力、意志力の低下」「嫌々来る、すぐ辞める」「姿勢が悪い」「思うように体が動かない、手先が不器用」「身体的、精神的なたくましさに欠ける」など。
でも、これは大人の我々が育ててきたものであって、当然の産物。
我々指導者はこれから、そういった子ども達といかに向き合って、理解し、受け止めなくていかないといけません。
その為にも、今、問題になっている「倫理に反する行動」は慎みながら、「信頼」「尊敬」「慕う(したう)」といった子ども達の「心の扉を開く鍵」を身に着けないといけません。
これからの指導の為に、自らの行動をチェックしましょう!
・自分自身の感情をコントロールし、常に冷静に指導しているか(接しているかorしておられるか)
・子どもが上達するまで待つゆとりをもって指導しているか
・面倒を見てやっているという態度で指導していないか
・自己の指導技術の向上に努めているか
・勝利至上主義になっていないか
子ども達は我々が思っている以上に「cool(クール)」です…現代表現ね(笑)
選手と指導者との間に信頼関係が崩れる原因として、「やらせる指導」に矛盾が生じたときに危険信号が点灯します。
「コーチの言うとおりに動いているのに、上手くいかない(結果が出ない)じゃないか」
厳しく指導にあたれば、あたる程、こんな亀裂が生まれ始めると…あっという間に大きな溝となり、子ども達は心を閉ざすだけでなく、去っていきます…「無能な指導者」とレッテルを貼られて。
怖っ!
私たち指導者は、決して「子ども達の人格を否定」しているつもりはないのですが、結果、そう取られてしまうのは、「現代版、信頼関係の築き方」をマスターしているか否かにかかっています(笑)
その為に「いかに褒めるか」…非常に重要な要素となります。昭和世代の私たちにとっては、少々むずがゆいことではありますが、それも我々側から「変わらないといけない」ことなのです。
いかに、「子どもの自己肯定感を育てて心を成長させるか」が、ミニバスの時期の選手たちに、求められています。
力が発揮できない子どもは実は「自己肯定感」が低く、結果、“チャンスを逃している”のかもしれません。
昔でいう「調子乗り」は、今は決して悪いことではなく、自己肯定感が満ちている…心の扉を開いている瞬間なのかもしれません。
なので、調子に乗っている時こそ「チャンス!」と思い、あらゆるチャレンジをさせてあげましょう!
最後に、「魔法のおまじない」を伝授します…
指導中に、怒りが抑えられない時は…アンガーマネージメント!!!
「6秒」カウントしてみましょう!怒りの沸点が乗り越えられるそうですよ!
・「カウントバック」:数字を数える
・「呼吸リラクゼーション」:深呼吸を繰り返す
・「コーピングマントラ」:特定の短いフレームを言い聞かせる。または、単純な動作を繰り返す
そうそう、夫婦喧嘩が始まった時も、使えそうですね!…魔法のおまじないをかける前にノックアウトされるかもしれませんが(笑)…余談。
…学んだことを、「活かすも」「殺すも」、自分次第なんでね。