滋賀県のバスケットボール情報サイト | BackCourt(バックコート)

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闘牛士のように

2019/12/09 06:00
  

最近は、ちょっと顔に似合わない真面目な話をしてきましたので、今回はちゃんとバスケの話をしようかと思います(笑)

 

バスケの世界も、年々、技術が向上し、プレイヤーとして求められることも変化しています。

 

バスケの最高峰と言えば「NBA」ですが、「NBA=アメリカ」という認識は、もう古いかもしれません。

 

NBAプレイヤーには、ご存知、八村塁もいますが、世界中から猛者といわれるスーパープレイヤー達が集まっています。勿論、本場アメリカからも素晴らしい選手は数多く…。ただ、最近ではヨーロッパなどから、長身かつテクニックを兼ね備えたプレイヤー達がNBAのコートで活躍しています。

 

少し前は、南米や、中国などからもNBAの舞台で日の目をみるべく、頑張っていましたが、特に最近のヨーロッパ勢は、本場アメリカの選手たちを苦しめる一流選手が沢山現れています。

 

2メートルを超える大男が、いとも簡単に3ポイントを放ち、見事にゴールに沈める。しかもリバウンドも強く、インサイドプレーもこなすとなれば、たまったものではありません。最近は、ドリブルやアシストパスまで、器用にこなしますからね。

 

ここでちょっと余談ですが、昔、日本にも超大型センターがいたのご存知ですが?岡山泰崇選手です!

 

ウィキペディアで調べてみると…当時、230センチ!これは規格外!!!

 

実は私、岡山選手が引退後、滋賀でクリニックをして頂いたときの送迎担当をさせて頂き、普通自動車では流石に狭いと思い、友人が大きなアメ車に乗っていたので、それを使ってお迎えに行ったのですが、背中からエビのように後部座席に乗られて…その姿勢のまま。

 

「前に向いてくださいね」ってお声がけしたら、「いつもこの体勢なんで大丈夫です!」と返された思い出があります(笑)

 

夜の懇親会では、私は岡山選手の席の前になったので、一緒に乾杯をさせて頂いたのですが、手に持ったビールのジョッキが、おちょこのように見えたのを憶えています(笑)

 

※ちなみに、岡山選手、めちゃめちゃ優しいです♪

 

まー、こんな選手たちがNBAには集まってくるんです!

 

私は、選手の能力の一つに「身長」をあげます。これは生まれ持った才能で有り、能力。身長が高いことが武器になるのもバスケットなんです。ただ、その現実ばかりを子ども達に伝えて「何になる」ということ。

 

今、チームの子ども達が、対戦するチームが長身揃いで、やる前から「相手、デカいし」と弱気発言をしますが…「じゃあ、試合する前に、背が高いチームが勝ちってルールやったら、始めから試合せんでも勝ち負け決まるスポーツやね!…ちゃうやろ?」って言います。

 

少々、強引な言い方ですが、身長が高いから「勝ち」なんて、ルールブックにも書いてませんし、そんなスポーツじゃありませんから…。

 

チーム身長が劣っていることを、どう補うか…。また、長身選手がいる場合は、その選手をどう活かすか…。ここが楽しくもあり、悩ましいんです。

 

これからの時代、長身選手は昔と違って、色々と求められるプレーの幅が広くなっていきます。シュート、パス、ドリブルは、どんな選手にも求められ、長距離シュートもしっかりと打てる技術を持たなくてはいけません。

 

小さい選手が、大きい選手に勝つためには、自分の体を最大限に使わないと、太刀打ちできなくなりますが…まだまだ、もったいない体の使い方をしているのも事実。

 

身長が5センチ違えば、世界が変わりますから、シュートのリリース(高さと速さ)、ドリブルの幅(リーチ以上に足を使って)、パスの切れ(手離れ、リーチの活用)など…「体以上のプレーを

心がける」といえば、少々表現がおかしいかもしれませんが…そういうことです。

 

ボールを「より早く、より大きく移動させること」がまずできなければ、どれだけ身長があっても、自分より体格のいい選手と勝負できませんし、自分より小柄な選手に負けてしまいます。

 

よく「ボールを獲られないように動かして!」と言いますが、まずは第一段階としてはそれで良いと思うのですが、更に次のステップを目指すなら、是非、「ボールを獲りに来させて!」と言ってあげましょう!

 

ボールを奪いにくる時に、相手を出し抜くチャンスが生まれます。

 

私はよく子ども達に1対1をイメージするときに「闘牛士」に例えて話をします。闘牛士は赤い布(ムレータ)を使って、闘牛を突進させ、それを上手くかわす際に、牛を倒しに行きます。

 

要は、ボールを赤い布に見立てて、「ボールが奪えそう…」と思わせて、獲りに来た瞬間にボールを移動させ、ステップでかわすということ。これがわかり始めると、プレーのイニシアティブ(主導権)が変わってきます。オフェンス側が、ディフェンス側を操ることができるのです。

 

特に小学生であれば、自分よりも体格のいい選手に迫って来られたら、おびえてしまって体が硬直、思考回路停止、真っ白になって…「おしまい。」…なんてことも多々あります。

 

プレーに余裕を持つことが、何より、選手個人の「発想力」を活かせるチャンスですから、このイニシアティブが取れるかどうかは、その選手のポテンシャルを引き上げる重要なポイントであると思います。

 

ボールを胸の前にいつまでも持っている君!闘牛士であれば、あっさり闘牛の角が刺さってますよ~ (+_+) チーーーン!

 

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