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新米コーチ

2021/05/22 06:00
  

先日、昨年度卒団したOBの中学生らが練習に顔を出してくれました。

 

不思議なもので、まだ卒団してから2ヶ月も経っていないのに、随分と大きくなった気がする。。。

 

それに伴い、顔つきも大人になった感じで…キリっとしているように見えるのは、私だけでしょうか?笑笑

 

以前の習慣のように、私の前にパッときて「コーチ、こんにちは!」とだけ言って、コートに走っていく。

 

何も言わなくても、後輩たちの練習に加わり、あーだこーだと指導を始めてくれる。

 

本当に嬉しいことです♪

 

もしかすると、まだ「自分を指導してほしい」と思っているのかもしれない彼らが、今は、新米コーチのように、後輩の指導を私に代わってやってくれます。

 

私はチームの子ども達に、まだできない子への指導をさせることがあります。

 

それは、私にとっては確認したい目的があるからです。

 

誰が、熱心に慣れない子を指導しているか、その指導している際の伝え方は?

 

「教える」とは、自分がわかっていないとできない…そこから始まるので、教える側に参加しない子も、しっかりチェックしています!…要は、まだ自分が理解していないという証拠を私に見せてくれます。

 

中には、本当に面倒見がいい子がいて、新人君に手取り足取り、付き添いながら、自分の練習時間を削ってまで、その子を指導する子がいます。

 

私にとっては、“一バスケ人”を育てる前に、一人の人間として、立派に成長してほしいと願っています。

 

バスケが上達するか否かは、その子の気質や、身体的なもの、環境なども含めて、多くのことに左右されますが、やはり人として「優しさを持っている」ということは、何より素晴らしいことだと思っています。

 

私が言うのも何ですが…バスケで飯を食えるまでの選手になるのは…ほんの一握りです。

 

そこを目指すことも大切ですが、それ以上に、「人に優しい」ということは、何よりの素晴らしい才能だと思っているからです。

 

自分さえよければ、それでいい…と思うなら、「チームスポーツには向いていない」と早めに教えてあげる方が、その子の人生の大事な時間を無駄遣いしないと言えるでしょう。

 

では、個人スポーツなら向いているか…そうでもないから…厄介なんです。笑笑

 

一人でできることなど限られていますから、多くのことは、周りの方に支えられて叶えられるもの。その支えることができない限り、自分の叶えたい夢は達成できない…そう思います。

 

チームの中に、新米コーチが沢山生まれると、いいことも沢山あります。

 

私の体には、二つしか目がついていないので、全ての子ども達の隅から隅までを観ることはできません。

 

そのコーチ兼選手をいかに育てるかは、チームの土台を固めていく上で、遠回りのように見えて、実は近道をなんです。

 

多少、私が楽をするための「ズル」もありますが…実は、そうやってチームを見渡す「目」は、多いに越したことはないということ。

 

それが、選手「兼」であれば、今の時間は、彼らの将来にとって「ムダ」にはならないと確信しています。

 

そしていつかまた、教え子から指導者、コーチを目指す者が現れてくれることを願ってます。

 

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