新米コーチ
先日、昨年度卒団したOBの中学生らが練習に顔を出してくれました。
不思議なもので、まだ卒団してから2ヶ月も経っていないのに、随分と大きくなった気がする。。。
それに伴い、顔つきも大人になった感じで…キリっとしているように見えるのは、私だけでしょうか?笑笑
以前の習慣のように、私の前にパッときて「コーチ、こんにちは!」とだけ言って、コートに走っていく。
何も言わなくても、後輩たちの練習に加わり、あーだこーだと指導を始めてくれる。
本当に嬉しいことです♪
もしかすると、まだ「自分を指導してほしい」と思っているのかもしれない彼らが、今は、新米コーチのように、後輩の指導を私に代わってやってくれます。
私はチームの子ども達に、まだできない子への指導をさせることがあります。
それは、私にとっては確認したい目的があるからです。
誰が、熱心に慣れない子を指導しているか、その指導している際の伝え方は?
「教える」とは、自分がわかっていないとできない…そこから始まるので、教える側に参加しない子も、しっかりチェックしています!…要は、まだ自分が理解していないという証拠を私に見せてくれます。
中には、本当に面倒見がいい子がいて、新人君に手取り足取り、付き添いながら、自分の練習時間を削ってまで、その子を指導する子がいます。
私にとっては、“一バスケ人”を育てる前に、一人の人間として、立派に成長してほしいと願っています。
バスケが上達するか否かは、その子の気質や、身体的なもの、環境なども含めて、多くのことに左右されますが、やはり人として「優しさを持っている」ということは、何より素晴らしいことだと思っています。
私が言うのも何ですが…バスケで飯を食えるまでの選手になるのは…ほんの一握りです。
そこを目指すことも大切ですが、それ以上に、「人に優しい」ということは、何よりの素晴らしい才能だと思っているからです。
自分さえよければ、それでいい…と思うなら、「チームスポーツには向いていない」と早めに教えてあげる方が、その子の人生の大事な時間を無駄遣いしないと言えるでしょう。
では、個人スポーツなら向いているか…そうでもないから…厄介なんです。笑笑
一人でできることなど限られていますから、多くのことは、周りの方に支えられて叶えられるもの。その支えることができない限り、自分の叶えたい夢は達成できない…そう思います。
チームの中に、新米コーチが沢山生まれると、いいことも沢山あります。
私の体には、二つしか目がついていないので、全ての子ども達の隅から隅までを観ることはできません。
そのコーチ兼選手をいかに育てるかは、チームの土台を固めていく上で、遠回りのように見えて、実は近道をなんです。
多少、私が楽をするための「ズル」もありますが…実は、そうやってチームを見渡す「目」は、多いに越したことはないということ。
それが、選手「兼」であれば、今の時間は、彼らの将来にとって「ムダ」にはならないと確信しています。
そしていつかまた、教え子から指導者、コーチを目指す者が現れてくれることを願ってます。