ルールを知る
滋賀に「帯同審判員制」を導入したのが、平成22年。平成20年から準備を進め、当時、滋賀ミニ連の審判長だった私は、30代半ばで、滋賀のミニバスを更に発展させる夢を抱き、若さゆえ(?)の強引さで進めた制度。
指導者不足、審判不足が当然のように口に出された時代に、あえてその“逆”を推し進めました。
それは、指導者が正しいルールを理解せずに、子ども達にバスケを教えるということが、本当に良いことなのか…と常に疑問に感じていた自分がいたからです。勿論、自分も含めて…。
私も選手として学生時代、そして社会人とバスケを続け、そしてミニバスの指導に出会ったのですが、そこで、選手としての“感覚”で子ども達に指導する中で、多くの葛藤を経験しました。
やるのと、やらせる…そして、「教える」のは、全くの別物。
特にミニバスには、独自のルールがあり、当時は「友情・ほほえみ・フェアプレーの精神」といったルールに記載されない「そうあるべき」ということでジャッジされる…そんな言わば“曖昧さ”の中で、子ども達にどう技術を伝えるか日々、頭を悩ませながら子ども達に向き合っていたのを覚えています。
指導者も「ルールを理解する」ことで、子ども達に正しい技術を指導する。その中で、ルールと絡めて、競技の面白さを伝えたいと熱く語っていた…あの頃が実に懐かしい…笑笑
今では、JBAが審判ライセンスを用いて、チーム登録、大会出場に不可欠なシステムにしてくれたことで、その意図は概ね達成されています。
ただ、あれからしばらくバスケの世界から離れ、今、こうやってまたミニバスの世界に戻ってきて感じるのが…審判(割当)が、登録や大会出場のために「仕方なく」やっている感があるということ。
確かに登録上、必要なことなのですが、それは「何のため」という主旨を忘れてしまえば、本末転倒なんです。
BリーグやNBAなど、最高のプレーを望めば観れるこの時代。YouTubeでは、質の高い練習内容や、それこそ、海外の最新の技術やクリニックが紹介されています。
子ども達は、おのずとそれを“当然”のように求め、実践していきます。
十数年前よりも、はるかに“選手が指導者を超える可能性”がある環境にあるということ。
年々どころか、やたらと頻繁に「ルール改正」がある。JBAから送られてくるメールすら見るのが嫌になるくらい、時代の変化は激しくなっています。
ただ、それを拒んでしまえば、時代遅れの指導への道を進み始めます。
私も“必死”です。笑笑
でも、子ども達に何かを求める以上、自分も足を止めてはいけないのだと、指導者でありたいと思う限りは、諦めずに努力する覚悟です。
指導者が正しいルールを理解することは、絶対に無駄になることはなく、何より指導する子ども達のためになるということ。
運転免許のテストで出てくるような「A」だの「B」だのひっかけのような問題に嫌気がさすかもしれませんが、それもまた、未来の子ども達への“道しるべ”となるために、頭カキカキ、頑張って勉強してくださ~い♪
だってバスケは、ゴールにボールをしずめる“単純なスポーツ”であり、そして、“奥が深~いスポーツ”でもあるのですから。笑笑
PS.
協会の推薦を受けて、3級審判インストラクターの資格取得(講習受講)の案内が来ました。長年、この世界から離れていましたが、それでも過去の実績を評価していただいたことに感謝します。もう、体を使った審判技術は、今着いた錆を落とすことはできませんが、口だけは達者になったので…年齢的にも、これから審判を目指そうとする若い方へ、審判の難しさや怖さを伝えつつ、何より“楽しさ”、“素晴らしさ”を伝えていきたいと…思っています。それもまた、私の使命なんでしょうか。笑笑