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主体性

2021/05/12 06:00
  

子ども達にとって、何より成長の糧になるのは「経験」であり、その「体験」である。

 

バスケを学ぼうとする子ども達にとって、試合で「コートに立つ」ということがどれだけ大きな影響を与えるか…これまで多くの子ども達と出会い、そう感じてきました。

 

「たかが1分」…「されど1分」。1分でもいいからコートに立たせるチャンスを与えてあげたい。

 

ボールが触れなくてもいいんです。シュートが打てなくたっていいんです。それでもコートに立つ時間は、子ども達にとって、我々大人が想像する以上に“未知との遭遇”を経験している貴重な時間であることを知ってもらいたい。

 

恐らく多くの子が、そのわずかな時間、コートに立ち、何もできなかったとしても…「楽しかった♪」と口に出すと思います。

 

そうなんです。子ども達にとって、未知の体験を味わうことが何よりの“成長の糧”であり、その第一歩が“コートに立つこと”から始まります。そのことだけで「楽しい」と思えるのは、何より“初めての経験(体験)”に飢えているのが“子ども”だということ。

 

我々指導者は、彼らにとっての“未知の世界”に、どれだけ多く、そして早く“連れて行けるか”…そのことを知っているか否かで、指導のあり方は変わってくると思います。

 

常に“未知の世界”での“未知との遭遇”を与え続けていけば、子ども達は自然と「興味」を持ち始め、自分たち足で前に進み始めます。

 

子ども達に“自主性”を求めるための指導されているシーンをよく見ます。

 

「自分たちで考えて行動しなさい!」と。

 

ただ、この自主性には、大人が求めた理想が“ゴール”になっていることはありませんか?

 

どれだけ自主性を重んじても、それは求められた結果に向かって歩かなくてはいけない子ども達の悲劇が待っています。

 

結果、「蛙の子は蛙」へと繋がっていきます。

 

そう、それでは、私を超える、あなたを超える「蛙」は育たないということ。

 

必要なのは“自主性”ではなく、「主体性」…自らゴールを求め、自らゴールを目指す…それこそが最も成長を促進する要素であり、その要素に栄養を与えるのが、「楽しい♪」なんです。

 

大人の視点、観点とは…少し違うから、子どもを不思議に思うでしょうが、そんな私達も実は「通ってきた道」なんです。

 

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