ケンダマン
子どもの動きを探求する…
今日の内容は「ボディーバランス」、小学生のポイントは「重心の位置」。
筋力、体幹が整っていないこの時期においては、この重心の位置を理解し、「バランス(=つり合い)」を取ることができれば、ボディーバランスも良くなると、物理的には解釈しますが…それが子ども達にとっては”至難の業”なんです。
というのも、小学生(U12)の世代では、いわゆる幼児体系から学童体系に移行する期間。低学年には、まさにイカ腹と言われる絵にかいたような幼児体系の子もいます。それは決して、悪いことでも、劣っていることでもなく…単なる成長過程での単なる時間差。
ただ、この体系の違いが、バスケの技術には大きく影響します。
ですので、そのことで、周りの子と同じようにできず、自信を無くしてしまう子もいたりして…。
大人に比べ、頭が大きい訳ではなく、体全体に占める比率が高い。「○頭身」と言われる体のバランス。
ところで…お笑い第七世代の「四千頭身」は、なぜ「四千」って、なんだろう???気になる。笑笑
体の一番上に、大きな重しを乗せているようなものなので、私のイメージは、キン肉マンで出てきた「ケンダマン」!!!
ケンダマンは、完璧超人でバッファローマンよりも超人パワーが高く…ハハ、すみません、どストライクな世代なもんで。笑笑
そんな“頭”という重しを乗せ、更に5号球とはいえ、重さのあるボールを抱えているのですから、このバランスを取るのが大変。
下を向いて、頭が垂れたプレーしようものなら、足は動かん、押されてコケる、ジャンプはできない…と、バスケのリングにたどり着くのがやっとという状態。
ぷにぷにの手足を見れば、高学年と低学年の体格差は歴然なので、フリースローが大人の3ポイント以上の距離に感じていることでしょう。そういった子ども達に、どうバスケを指導するかは、なかなかな難問です。
高学年といえども、大人に比べれば、まだ骨格が整っていないので、やはり頭の重さはプレーに影響します。ボディーバランスでは、その点を考慮しつつ、アドバイスしてあげないといけません。
先日の練習で、子ども達にそういった理屈から説明しつつ、「頭を下げることのリスク」を伝えました。その際、子ども達に説明する中で、「なぜ、頭を下げるといけないのか?」との問いに、子ども達から「視野が無くなる」「狭くなる」という回答が多数。これはこれで大正解!以前にも説明しましたが、「視野が狭い=情報が少ない」…そういったことを伝え、「どうするのか?」「なぜ、そうするのか?」を子ども達の頭で考え、理解させます。
バスケットボールにおけるオフェンスの基本姿勢「トリプル・スレット」。ボールを持った際の基本姿勢ですが、「シュート」「バス」「ドリブル」への動作が移行しやすい姿勢ですが、この「シュート」「バス」「ドリブル」にも選択する順があるということ。その選択をするための「情報」を得ることが、何より大切。
ボールを持ってすぐにドリブルをつき始める子には、この「選択肢」がない状態なので、その後のプレースタイルに影響します。
やはり「目隠しバスケ」では、もったいないことばかりなので、目で見て、頭で考え、プレーを選択し、行動に移す…この一連の流れを、瞬時に判断できる選手になるためには、トレーニングが必要だということ。
子ども達は、色んなコミュニケーションを駆使し「求めてあげる」ことで、そのことに興味を持ち、実践するための努力をしますから、その為に、いかに“わかり易く伝えるか”…聞き上手も大切ですが、まずは“説明上手”になることが、ミニの指導者にとっては特に必要な技術かと。
ただ、自分の説明に酔ってしまって、(子ども達は)わかっている“だろう”が最も危険。指導者の皆様、要注意ですぞ!
“一方通行”の指導は、車の運転と同じで、時に交通違反を起こしてしまう危険性と伴っているのです。