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やじろべえ

2020/10/08 06:00
  

バスケットボールは基本、接触のない(しない)スポーツである…と言われていますが、ラグビーやアメフトとまではなくとも、コンタクトスポーツであることは間違いありません。

 

最近のミニバスも、オフェンス側がコンタクトを避ける…というか、ディフェンスとの距離(間合い)の作り方が勝敗を分けるくらい、相手選手との密着を回避する技術が向上しています。

 

それであっても、リバウンドやスクリーンプレーでは、体の触れ合いが起こり、激しいアタリをすることを求められますから、フィジカルが弱い小学生にとっては、負担の大きいスポーツと言えるでしょう。

 

今、チームで「体幹」を鍛えるメニューを毎回、少しずつ取り入れていますが、その効果がみられるのは…少々長い目で見てあげないといけません。

 

小学生の時期に、無理に筋力をつけることは、出来るだけ避けたい…。できるなら「神経系」を養うトレーニングにポイントを置いて、指導してあげたいのですが…。

 

「寝る子は育つ」と言いますが、“食べること”と“寝ること”は、子どもに限らず、人間が生きていくには必要な要素であり、且つ、そのことが不足することで肉体も精神も朽ちてくることはよくあることです。

 

子ども達に過度なトレーニングを消化させ、体に蓄積された疲労を回復するために、本来、体の成長に回るべき“栄養”が、疲労回復に費やされる…。そのことで、体の成長が進まないということがあるようです。

 

人間の体は、とても緻密な構造となっていますから、疲労や怪我があれば、体が自分で修復しようとエネルギーを使います。

 

寝る子が育つのは、そういった疲労などがない状態で、本来の骨や肉に、より栄養を供給してくれるからこそ…体が大きくなったりする訳で。

 

“食べて寝る”ことは、間違いなく必要なことですが…無理なトレーニングを続けることは、小学生には時期尚早…ということです。

 

話は戻りまして…体幹トレーニングをやる子ども達を観察していると、個々によって得意、不得意といいますか、体の使い方に少なからず違いがあることに気が付きます。

 

バスケでもよく言われる「パワーポジション(パワースタンス)」。

 

私が尊敬する倉石平さんの本では「レディースタンス」と表現されていますが、スポーツではとても重要とされる「体勢」のことを言い、その体勢が取れない子が沢山います。

 

…当然です。バスケ…いや、スポーツを始めたばかりの子ども達なのでね。

 

その姿勢を体に染みつくまで教えてあげなくては、将来、彼らのスポーツ人生で苦しい道が続いていきます。

 

怪我は勿論、自身のパフォーマンスを最大限に発揮できない…なんて、可哀そうな現実が待っているのです。

 

我が子の“姿勢”をよく見て下さい。

 

どうですか?…将来は有望そうでしょうか?笑笑

 

特にポイントは「膝」。

 

アタリに弱い、初動が遅い子に共通するのは…この膝の向きと位置に関係があるということ。

 

「膝」と「つま先」は同じ向きにあるか…膝はつま先より前に出ていないか…まずはそれだけでも確認しておく方が良いでしょう。

 

股関節や肩甲骨との関係もありますが、まずは「膝」をチェックしてあげてください。

 

壁があれば、すぐにわかります!壁に向き、つま先を壁に着けて、スクワットをおこなってください。

 

膝がつま先より前に出る子は、後ろに倒れますので…笑笑

 

何気ない違いですが、この膝の位置が違うだけで、その子のプレーに大きな障害となっていることがありますので…ね。

 

体はいわば「やじろべえ」のようなもの。

 

バランスが保たれているのは、力のモーメントのつり合いである「力学」そのものなんです。

 

膝が前に出る子の「股関節」「お尻」「背中」「頭」の位置は、そのバランスを保つために、それぞれが位置をずらしているので…結果、歪んだ体幹を持つことになります。

 

押されて弱い子は…決して筋力がない訳じゃなく…押しに耐えるだけの構え(姿勢)に問題があるのです。

 

うちの子「弱っ!」って口に出している保護者さん!

 

その「弱い」は、筋力なのか…気持ちなのか…はたまた「体幹」なのか…さあ、じっくり観察してみて!!!

 

また違った発見があるかもよ~♪

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