恩師の背中
先週末、私の恩師、K先生が指導される女子チームとの練習試合をおこないました。
私が小学生の頃に、先生にバスケを教えてもらって…あれから…37年?
私も歳を重ねましたが…先生もね。笑笑
ただ、未だに衰えを知らない恩師の闘志と、何より“向上心”…今でも教えを乞うばかりです。
私が感じるK先生の凄さは…「球際の強さ」です。
それは特に、低学年の選手をみれば、よくわかります。
ボールを追う姿勢、取り合いの強さ、ルーズボールへの寄りなど…本来、子ども達がもっている“野生”といいますか、素の力を開花させる指導力には、未だに“かなわない”と…。
スポーツは「心技体」を育てることが大切ですが、小学生においては、この「心」を育てることは容易なことではありません。
それは、ミニバスの指導に復帰して、改めて“痛感”しています。
…そう、家庭環境、生活環境、教育環境など…彼らを取り巻く「環境」がこの10年でも大きく変化しているからです。
「心技体」で言えば、学年による身体の「差」があり、やはり低学年と高学年では、「体」の違いがあるのは明らかです。
また、同じ学年でも生まれた月によっても違いがわかることもあり、その数ヶ月、数年の違いで「体」には埋められない「差」があります。
なので、指導者として、より「技」を磨くように、日々、新たな取り組みをしていますが…それでも避けて通れないのが「心を鍛える」ということ。
どうしても「心」や「精神論」というワードを聞くと…熱血指導や体罰によって、心を折ってしまうくらいに子ども達を追い込んでしまうような悪いイメージも…。
バスケを教える中で、個々によって「楽しい」の“質”の違いがあって、全ての子に同じように「楽しむ」ということを求めれば、個々の性格や、先程述べた「環境」が違う子ども達が“一律”に育つとは考えにくく。
やり方、伝え方を間違えると…保護者との確執も生まれ、それこそ、今では「チームが崩壊する」なんてこともあり得ますから…指導する側も億劫になります。
そんないわば「断崖ぎりぎり」のところに、見事に立って現役指導されている先生…。
先生が子ども達に「どうしても伝えたいことがある」…からでしょうね。
人を育てる…人に関わる…今の時代、それこそが「怖い」と感じることは沢山ありますが…答えを決めつけず、一人一人の子ども達と「向き合う」。その中でお互いに心を通わせる瞬間を逃さない…その最前線にいることを「感謝」できるか否かが…我々指導者の“源”となります。
K先生が今でも素晴らしいチーム、素晴らしい選手を育てておられるのは、そんな活力源を常に持っておられるからでしょうね。
やはり「追いつき、追い越したい!」…チームじゃなくて、先生の背中に。
恩師との10数年ぶりの…お互いに育ててきたチームでの…対戦。
先生はいつも、私の先にいてくれます。