殻破り
季節外れの大型台風が過ぎ去り、一気に秋模様となってきました。猛暑慣れした体に朝夕の冷え込みは嬉しくもありますが、気温の変化についていくのがやっとの…今日この頃です。
さて、日々の練習の中で、新しいメニューを入れると、決まって憶えの悪い子が現れます。笑笑
言葉で伝え、見本を見せて…いざやらせてみると…全然違うことをやります。。。
そのプレーは「やっちゃダメなんだよ!」と言った途端に、また同じことをやる。。。
そういった子によくある特徴は、話は聞いて“うなずき”、耳に入って“わかった顔”をする…が、思いと違う行動をして「あっ!」って声を出し気づく…。
そう、本人は“実は”やろうとはしているんです。
恐らく、今までのプレーの中で、自分自身で「いい結果」が出たプレーから抜け出せない…いわゆる“成功体験の呪縛”にかかっている状態だと考えます。
先の行動だけを見ると、話を聞いている「ふり」をしている…捉えようによれば、指導やアドバイスしてくれた人を馬鹿にしているように思われるかもしれませんが、実は馬鹿にしている気も、つもりもなく、自身の意識と行動が噛み合っていない…実は苦しんでいるんです。
自分では「こうしないといけない」とか「これはやってはいけない」と解ってはいるが…体が今までに染みついた慣れた動き(=楽しかった動き)をしてしまう…。
「癖」と一言でまとめると簡単なんですが、その心地よい習慣から抜け出すまでの時間は、子どもによって「差」があることは間違いありません。
その都度、その都度、強く指導するのか…それとも放っておくのか…一人ひとりの子どもによって対応の仕方は違ってくるでしょうから、一律のマニュアルはないと思っています。
よく使う表現で「殻を破る」と言いますが、まさにこの「心地よい習慣」…“癖の殻”を破らない限り、次のステージには進めないんです。
特にミニバスは、バスケの始まりの時期…。簡単なシュートが入って「凄いね!」って褒められたら、それが心地よいと感じ、それが楽しさに変わってくるのですが…ある程度のレベルになると、そのプレーでは通用しなくなるといったことは沢山あります。
なので、この心地よいプレーを一旦「やめさせる」には、子どもながらの防御反応との闘いがあったりするんです。
外見からすれば「うちの子はなんで言われてることができないんだろう…」って、ついイラついてしまうことがあるかもしれませんが、「そのプレーはダメ!」と言葉でわかっていても、頭が…体が…言うことを聞かないことが、子どもにはあるんですよね。
そんなことを考えながらも、繰り返し、繰り返し…成長させるための“殻破り”…新たな「癖」をつけ続けることが…実は“ミニバス”なんですよね♪
子どもって…ほんと不思議でたまりませんよね。