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アシスト

2020/08/03 06:00
  

「猪突猛進」。

 

周囲の人のことや状況を考えずに、一つのことに向かって猛烈な勢いで突き進めること。

 

読んで字のごとく…。

 

ミニバスにおいては、特に脚力があり、ドリブルを多少つけるような選手に“あるある現象”です。

 

ただ、これは「マイナス」ではなく、限りなく「プラス」の“才能”です!!!

 

「いかない」あるいは「いけない」選手の背中を押すよりも、猪突猛進の選手の勢いをコントロールする方が何倍も“楽”ですから…笑笑

 

では何故、まさに“猪”のように相手ディフェンダーの群れの中に突進し、状況によっては、見事に「罠」にかかってしまうのでしょうか。

 

自分で点を取りたいと強く思うばかりに「突っ込む」。

 

スピードドリブルが得意なので「突っ込む」。

 

接触が好きだから「突っ込む」。

 

逃げてはいけないと「突っ込む」。

 

単にマニアだから「突っ込む」。笑笑

 

私は勢いでドリブル突破しようとする姿勢は、実に素晴らしいと思うのですが、残念なのは、「突っ込んだ“その先”」をイメージできていないから…「猪」になっちゃうんです。

 

要は…“選択肢”を持たずして「突っ込む」から、あっさり「檻」に入っちゃうんですね。

 

突っ込んで、相手ディフェンダーを抜いた後の(レイアップ)シュートのイメージはあるのでしょうが、そこに仕掛けられる「罠」のイメージがないから…ね、見事に檻に入っちゃうでしょ?笑笑

 

なので、「止められる」「挟まれる」「ディフェンスが寄ってくる」…そこをイメージして、その罠にかかる前に、次の行動に移ることができれば…やっと「猪人間」に進化します!笑笑

 

罠をしかけていることを知って、自ら罠を逆手にとって“おとり”になれる技術…そして“味方”を活かす技術…それが「アシスト」。

 

考え方によっては、“得点を取る”以上に高度な技術なんです。特にミニバスではね。

 

“猪突猛進”の選手は、裏返せば…アシストの才能を秘めているということ。

 

本当に素晴らしい“才能”です。

 

スペーシングもそうですが…自分がおとりになって、自己犠牲を払ってでも、味方のプレーを演出する。

 

チームスポーツには、そういった要素があってゲームが成り立ちます。

 

ところで、ミニバスで「アシスト」って、あまりスポットライトに当たらないですよね?

 

だって、スコアシートもファウルを除けば、「得点」しか記録しないんですから、「リバウンド」や「アシスト」って記録されないんですもん。

 

リバウンドの天才、桜木花道やデニスロッドマンは、ミニバスのスコアシートだったら…「な~ににもやってない選手」になっちゃいますからね。ほぼ白紙状態。

 

かつて、スティーブナッシュやジェイソンキッド、ジョンストックトンやマジックジョンソン、これまでNBAでもスター街道を走った選手は、このアシストでファンを魅了したものです。

 

アシストは、チームで言えば、最高の「潤滑油」。

 

チーム力を上げるには、このアシストに長けた選手がいるか、いないか。

 

今、ミニバス(U12)のシステムでは、どちらかと言えば、1オン1に強い選手にスポットライトが当たる構図なので、突出した選手にボールを持たせ“アイソレーション”で攻めることが得策となります。

 

スコアシートしかり、システムしかり…この「アシスト」が日の目を見ない仕組みがとても残念ですが、この“アシストする力”って、人生にとって実は得点を取る以上に、重要なことなのかもしれませんよ。

 

得点を取ることに長けた選手を、器用に操る選手…まさにコート上の「王様」は、アシストプレイヤーなんですよ♪

 

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