救いの手
先日、ミニバスの教え子が運営しているスポーツ塾で、プロのトレーナーさんによる「ストレッチ・クリニック」が行われるということで、無理を言ってお邪魔させていただきました。
新型コロナの影響で自粛期間が長かったので“活動再開”は何より嬉しいことでしたが…やはりバスケの動きは、しばらく体を動かしていなかった子ども達にとっては「負荷」となり、足の痛みを抱える者が数名出てしまいました。
アイドリング期間として軽めの内容にしていたつもりですが、子どもによって負荷の掛け方が違う、また必要以上に頑張ってしまう…一律にケアできない難しさ…指導者として頭が痛い思いです。
そんな悩みを抱えていたとき、偶然にも「大学バスケで専属トレーナーをされている方のクリニックを開催します!」との情報が入り、迷わず「参加」。
今、足の痛みを抱えている子ども達と一緒に「参加しよう!」ということになりました。
…ほんと不思議ですね。困ったと頭を抱えていると…「救いの手」が伸びてくる…そんな感じです!(笑)
「かかとの痛み」「くるぶしの痛み」「オスグッド」…この痛みで悩んでいる3人の子どもとその保護者さんと一緒に、クリニックに参加したのですが…いや~行ってよかったぁ~~♪
有難いことに「参加者が少ない!」 ※K野、怒らんといてやぁ~(笑)
ほぼマンツーマンで個々の症状をチェックしてもらい、何が原因か、どうすれば改善するか…など、選手をサポートする側の「指導者」そして各家庭でケアする「保護者」として「どうしてあげればよいのか」、色々と教えていただき、モヤモヤした霧が晴れました♪
そして、私にとってのもう一つの収穫…シュートフォームを探求する中で「なぜなぜ分析」をおこなっていたのですが…その「謎」のロジックが、一気に解消し、繋がったんです♪
単に「ボールを飛ばす技術」といっても、体の使い方は複雑な連動をしており…それぞれの関節の特徴とその意味、そして「可動域」などの要素が加わって「ボールを飛ばす」という動きが完成する。
その「一連の動作」が正しいものなのか…誤った使い方をすれば、防御反応と言いますか、“無理な動き”や“かばう行動”を人間の体は勝手におこなってくれる…ほんとに「いいヤツ」です。(笑)
ただ、その「いいヤツ」に甘え続けると…結果、無理が重なり、いいヤツも我慢の限界。
最後は悲鳴を上げて…「故障」につながる。
そんな理屈も理解でき…「長いバスケ人生で使える故障に繋がりにくいシュートフォーム」…私なりの理論が明確になりました!
クリニック後、実際に低学年から高学年の子ども達のシュートを再チェックすると…なんと、体の痛みや筋肉の張りを感じている子ども達に共通している特徴が見えたんです!
…私の“視点”が変わった瞬間です!
そうなんです!練習量や負荷の掛け方も影響するのですが…やはり「体の使い方」が間違っていると…負荷が少なくても「故障」に繋がる可能性があるということ。
いや~「人間の体は、奥が深~~~い」。
単に練習の負荷を落とすことだけが「正」ではなく、正しい体の使い方を理解し、実践させることが「まず先」ということ。
クリニック講師の先生から、日本の大学生のほとんどが「どこかに故障を抱えている」と伺いました。
悲しい現実です。
その原因は…我々指導者にもあるのです!
中には選手のことを思って「勇気づける言葉」だけで対処しようとする…確かに言葉も必要ですが、それは源流を正していないので…いつか体が悲鳴を上げる。
気持ちだけでは人の体は一時的には「無理」をしてくれますが、長期的には「流石に持たない」…結果、体が先に「ごめんなさい」と離脱しちゃいます。
楽しいはずの「バスケット」が、自分の体に嘘をついて「騙しだまし」でプレーし続けることで、いつか「ツケ」が回ってくる…そんな構図です。
関節の可動域を広げるストレッチの“正しい理解”…。
練習前に「ストレッチしてや~♪」って子ども達に言ってますが…それ「何でやるのか?」わかってる方…どれくらいおられます?
「体が硬いと怪我をする」…何で体が硬いと怪我すると思います?
今まで「何気なく」スルーしていたことが…実はとても重要なことだったりして。
何にでも…「意味がある」…ということ。
真面目に考えないと…単に可愛い子ども達の「選手寿命」を削ってしまっている「悲しい出来事」になってしまっていますから…我々指導者は、バスケの技術だけじゃなく、「人間の体の構造」をもっと知るべきなんだと…。
子どもの体の痛みを「診断」できるのは、我々ではなくプロの医者…整形外科などで診断してもらうことから始まる…。
私達、「無許可」で診断しちゃってますよね。「大丈夫!」「大丈夫!」って。。。
そう思えば、犯罪スレスレで指導してきた私です…お許しくださいm(_ _)m 懺悔。
ち・な・み・に…
私、クリニックで習ったストレッチ…家に帰って調子に乗ってやり過ぎまして…結果、次の日、“こり返し”のような地獄を味わいました。(笑)
「騙されんぞ~!」って自分の体の声が聞こえました!(笑)