己との闘い
三重県で、新型コロナウイルスに感染した患者さんやそのご家族の家に、投石したり、落書きしたりと、心無いことをおこなった人がいます。
相手の気持ちがわからないと…こうなる。
自分の欲求を満たすためには、相手の気持ちなんて関係ない人がいる。
今、国がやっていることは、人の感情に頼ること…善意であれば良いのですが、平行して悪意も助長しています。
人の心に訴えるということは、非常に難しい世の中になっている…。
コロナウイルスより怖いのは、この冷たい心の感染。
今、先が見えない不安や恐怖との闘いだからこそ、そのストレスの“はけ口”を弱者へ向ける。
そうなんです…今は「戦い」ではなく「闘い」なんです。
「己との闘い」に敗れてはいけないのです。
心無い言動や、心無い行動…それは既に「見える敵」と戦う前に、己との闘いに敗れた者の象徴。
悲しいかな、トカゲのしっぽ切りを頑張ったところで、また“しっぽ”は生まれます。
心無いことをやった人間を捕まえて…名前を公表すればいい…。そんな意見もありますが、果たしてそれで“本質”は解決するのでしょうか?
こういった事をする人を戒めるのに労力を割くより、それによって心を痛めた人を支えていきましょう!
自分勝手な行動を取る人に目を向けるより、自分たちでやれることを考えましょう!
己との闘いに負けそうになったら…。
ウイルスと戦うために、向き合う方向を間違えないように…そして、感染による被害を最小限に抑える為に英知を結集して、戦う相手を間違えないこと。人が人へ被害を与えないように…。
今、外出の自粛を呼びかけ、人との接触を8割減らす…そんな「できっこない」と思うことに、「どうやったらできるか」…人であるなら知恵を絞れるはず。
8割減らせば…「終息」へ向かうことはわかっているはず…。
“自分がかからない”と信じている人のその“根拠のない自信”が、結果、周りの人へ傷を負わせます。
癌のような病気とは違うんです。ウイルスは触れない限り、感染することはない…なら、触れない、触れさせない努力を。
このままいけば、2~3年、ウイルスの恐怖と向き合いながら、夢と希望を無くしていく日々が続きます。
オリンピックどころじゃなくなってきた今、新たな希望は、スポーツの祭典ではなく…いち早く、この新型コロナとの戦いに勝ったと誇れる国に、国民になること。
また、子ども達と、輝くコートで、ホイッスルが鳴り響き、みんなで手を叩き、声を上げて応援している…あの光景を取り戻しましょう!
希望の光が見えるまで…後少しか…まだ先か…それは我々自身に委ねられています。