想定する力
4月7日の夜に、政府より「緊急事態宣言」が発令され、主要都市への自粛の動きに更なる圧がかかりました。
日本は諸外国のような都市封鎖的な動きはかけない、かけられないと言いますが、今は、政府の力より、国民一人一人の英知が、今後の日本を左右すると考えます。
そう思うと、日本は、実は素晴らしい「国」、いや、素晴らしい「国民」なのか…。
教育の意味がこういったところで本領を発揮する…いわゆる道徳教育。
自分の命を守る行動から、他人の命を守る行動ができるか…この意識や行動の違いを実践できるか、ここに道徳がある…日本人の「質」が試されるところです。
今の政府の動きの先に、そして裏に…何があるか。
そんなことも踏まえつつ、「想定」した中での“準備”をすることが、パニックを生まないことへ繋がる。
本当の意味での「絆」や「人情」が、他人を思いやる行動へと変わるのか…。
我々も「MADE IN JAPAN」の一人であり、ここが今、問われているのです。
私がミニバスの指導を始めた頃、多くの指導者、重鎮と出会い、そして驚かされたものです。
特に驚かされたのは、女子を指導される先生方に、素晴らしい指導者が沢山おられたこと。
※ちなみに私は、今も昔も男子の指導…自称「スーパー・ホモ・ロリコン」(笑)
その素晴らしい指導者は、技術の引き出しが多いだけでなく、大会に向けた「準備」「用意」の周到さが尋常でなく、私では到底、真似ができないと感じたことを憶えています。
これは、その先に何があるか…「不安」を抱えるがゆえ、その指導者は、その不安を打ち消す為に、あらゆる準備を進めていきます。
不安は、見えない「もの」や「先」があるから生まれます。なので、その不安を打ち消すには、見えないことに対して、「想定」されることをいかにイメージし、そこに準備するか…これによって不安を打ち消していくだけのこと。この”準備力“といいますか、”想定力“といいますか、それが真似できないくらいにまで周到に。
人が「驚く」「びっくりする」「パニックになる」のは、想定していないことが起こるから「冷静な判断」を失うことで起こります。
皆さんも、わかり切ったことですが、そう「なりたくない」「ならない」ために、いかに想定し、準備する。そして事が起こったときに「想定内」であること。
ここが重要です。
今、言われている「100年に一度起こるパンデミック」…ここから先の不安は、誰も経験したことのない「未知の領域」になりますから、いかに「想定力」をつけるか。
諦めるための「想定」ではなく、打ち勝つための「力」を合わせた「想定力」を持つことができるか…。
事が起こった時に「そう来るでしょ!待ってました!」と言える準備が出来ているか。
個々がいかに「見えないこと」への“恐怖”を想定する力によって、心の準備を進めておくかが、「日本人の質」、「MADE IN JAPANの価値」を現わす指標になるでしょう。
スポーツにおける勝負の“駆け引き”と同様、それまでの用意周到な準備をいかに行い、不安から自信、確信へと変化させるための「想定」。
今、世の中に溢れるほどある「情報」だけを信じて行動するのではなく、自らの想定力を駆使して、「見えないこと」への準備をする…そのための考える時間は十分あるはず。
食料品やマスクなどを買い占めるのも「想定」なのですが…残念ながら「近くの想定」。なので、「もう一歩先の想定」…惜しい!もう少し!
「MADE IN JAPAN」の我々は、そんなレベルではないはずです!
「想定内」と思える自分でありたい…。