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『涙の数だけ強くなれる』 山田

2024/05/14 19:22
  

『涙の数だけ強くなれる。』

 

国士舘高校バスケ部に入部してから長いようで短い

高校バスケがもうすぐ終わろうとしている。

国士舘でのバスケットが自分のバスケ人生の中で最も濃い時間だったと思う。

僕はありがたいことに1年生の時から主力として試合に出させてもらい

FWとしてとにかく点を取ることだけを考えてプレーしていた。

しかし、トーナメントで勝ち上がれば勝ち上がるほど

通用するものが少なくなっていき先輩の試合なのに自分のせいで負けることが多く、

先輩たちを負かしてしまったという申し訳なさと

自分が出てる割にできることが少ないという不甲斐なさに何度も泣いた。

大好きな先輩たちとバスケができたのもあっという間で、

気付けば関東予選まできていて、その頃の自分はスタメンに起用される機会が多くあり

過信していた部分があった。

案の定、新人戦から変わらず勝てば勝つほどに

活躍できなくなっていった先にはスランプに突入した。

何をやってもうまくいかなくてシュートも入らず

DFもまともにできないという最悪な状況になりスタメンは外され

プレータイムも試合を重ねるごとに少なくなっていった。

最終的にベンチ入りはしていたものの、2分程度しか

出られないというどん底まで落ちた。

そのときは完全に自分のバスケ人生が終わったと思い、

帰り道でも家に帰ってからもありえないくらい泣いた。

限りなくメンタルが崩壊していて練習にいくのがつらいし、

自分が情けなさすぎて恥ずかしささえ覚えていた。

そこでもう先輩たちと一緒に引退してバスケをやめようと本気で考えていた。

しかし、自分の中で落ちぶれてそのままフェードアウトしていく以上

情けないことはないだろうと思った。

このどん底から這い上がることは簡単なことではないし

ただ頑張っているだけでは到底元の立ち位置を

取り戻すことは不可能なことは分かっていた。

だから僕は誰とも被らない唯一無二のプレーヤーになろうと

周りと差別化することを決め、

それは何かと考えたときにフィジカルを強化することが最初に思い浮かんだ。

そしてFWだったポジションをGにコンバートし、

どこでもプレーできるオールラウンダーを目指した。

プレータイムを獲得するために他より優れるのではなく

他と異なることが最も近道だと考えた。

このときまた1から這い上がることを決意し、

練習後にジムに通い詰めた。

代が変わった直後に捻挫や筋挫傷といった怪我にみまわれ

夏の岩手遠征は全休と足踏みをする時間が多かったが

weightと食トレ だけはやめずにひたすらフィジカル強化をした。

その努力が成果となって入学当時から10キロ近くの増量に成功し、

外で違う相手と対戦してもフィジカルで負けるということがなくなり、

武器を増やすことができた。

しかし、代が替わってチーム白水として続く新人戦では東京都ベスト128で終わり、

現実を突きつけられ長い冬を過ごすことになる。

その間フィジカルを鍛え続け、ガードとしての経験も積み、

今はセカンドチームとして関東大会ではフィジカルを武器に特にDFで活躍することができた。

今まではFWの頃に培ったとにかく点を取ることにフォーカスしていたのが

チームとしての戦い方を少しずつ考えることができるようになっていき

自分が点を取れなくても他に取れる人がいて

そのときに自分が何をすべきか問われたときに

1年生の頃からMTGでベンチメンバー発表のときに地味なことの徹底と

口酸っぱく言われたことを体現し、

シュートの調子が悪くてもプレータイムをもらえるようになった。

何回も泣いて何回も部活を辞めようとしたけど

ここまで続けてこられたのは毎日食トレのために大量のご飯を作ってくれ、

どん底になっても支え続けてくれた両親、

行き詰まったときに飯に連れて行ってくれて話を聞いてくれた先輩、

辛いときに話を聞いてくれた周りの人たち、

僕を見捨てずにわがままを受け入れ、また試合に使ってくれた阪川先生、

僕が活躍するために動画を送ってくれ、悩んだときに話を聞いてくれた中田さん、

いろんな方々のおかげで今の自分がある。

その支えてくれた方々に恩返しとして結果を残すこと、

残り1週間と少しで始まるインターハイ予選にこの3年間の全てをここにぶつけたいと思う。

もうあとがない自分たちにとってうまくいかないときは

タフネスやランローでのトレーニングの日々を思い出し

何がなんでもの精神で戦い切る。

最高の形で高校バスケの集大成を迎えたい。

たくさんの応援をよろしくお願いします。

 

 

山田

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