1年生の涙と笑顔
2020/09/06 21:24
1年生の女子部員が2名入部してきました。コーチとしての特権は、その子どもたちの人生最初のナイスシュートの瞬間に立ち会えるです。
でもその前に・・・
まず、手を大きく開いてボールをしっかり持つことから始めます。次に壁に向かってパスをして、バウンドしてきたボールを自分でキャッチです。手を広げてキャッチの構えができていないと、ボールが顔を直撃します。目に涙が浮かんできますが、自分が投げたボールなので1年生は必死に涙をこらえます。
腕をハの字にして、正しいスナップの仕方を教えると、ボールが自然にバックスピンがかかるようになります。そして段々とボールに力が加わってきます。
さあ、いよいよシュートに挑戦です。女子でもワンハンドシュートが主流ですが、一年生の最初は両手でないとゴールには届きません。膝を曲げて思いっきり飛びながらシュートをしますが、なかなか届きません。忍耐強く何回も挑戦します。思わず小林一茶の俳句が思い浮かびます。「やせ蛙 負けるな一茶 これにあり」
そしてその時がやってきます。何回目の挑戦でしょうか、シュートが決まった時の満面の笑みが忘れられません。
1年生の挑戦はまだまだ続きます。ボールハンドリングも難しいことの連続です。ある時、気がつくと一人の1年生が涙を流しています。見守っていたお母さんに聞くと、できない自分への悔し涙だそうです。競争して負けるのは1年生では当たり前のことなのですが、そこでもまた悔し涙です。
そして、その悔し涙がいつか笑顔に変わる時が必ずやってきます。その時を楽しみにしています。
(小島)