KIKOコーチブログ19
安藤先生との出会いは、これからバスケットボールの指導を職業とする私にとって無くてはならない存在の人です。
安藤先生のことは書ききれないほどたくさんありますが、まず私が1番覚えている安藤先生からの一言は『影響力のある人になれ』でした。
私は最初、その深い意味がわかりませんでした。
私は個人スキルを習っていたこともあり、1人で頑張る事は得意でしたが、薫英は日本一を目指すチームです。だから、個人が頑張っていても勝つという事はありません。日本一になるためには全員の力が必要なんです。お互いがお互いを刺激を仕合い、技術でもメンタル面でも切磋琢磨しながら共に高めあっていかないと最強のチームにはなれません。これを理解し始めたのは高3の頃です。
そして先生がいつもいう言葉は『主体的に行動する』でした。
『主体的に行動する』とは「自分で考え、自分の意志をブラさずに突き通す」ということです。言葉だけ聞いたらすごく簡単なことに聞こえるかもしれませんが、これがすごく難しいんです。
先生にはたくさんのことで怒られました。先生の怒る事はバスケのことだけではなく、人間性について怒られることが多かったです。先生のよく言っていた言葉はもう一つあります。『日本一のチームは日本一の高校生』です。
薫英はバスケだけしていればいいわけではありません。私生活も人間性も全てバスケに繋がってくるという考え方です。
私たちの学年は、入学当初から私生活で怒られ、人間性でも怒られることばかりでした。
でも、先生は怒って終わりではありません。絶対に自分達に正解を見つけさせてくれます。正解は先生が正解を持っているわけではありません。正解は自分達で考えて、行動し、それを正解にするのです。それが『主体的に行動する』ということです。
言葉では簡単に言えることですが、いざ行動に移せている人はブログを読んでくれている人でも少ないと思います。
理由は、間違っていたらどうしよう。また怒られたらどうしようという不安の方が大きいからです。
人はリスクが大きいことに挑戦はしたくなくなります。私もそういう風に考えている時期もありました。
でも、日本一を目指すのはとてつもなく凄いことで、そこへいくプロセスの正解なんて予測ができません。それぐらい大きな挑戦をしようとしているのに、目の前の問題を解決せずに挑戦はできないと考え方を変えることができました。
行動し続けなければ正解か不正解かもわからない、1番ダメなのは中途半端なことです。
意志を貫くこと。これほど難しいことはないですが、これをやり遂げてそれが上手く進んだときは、達成感、そして自信となって自分に返ってきます。
このような考え方を安藤先生から何度も何度も叩き込んでもらったおかげで、今コーチをしている自分があると思います。
初めてのことばかりで正解なんてわかりません。ですが、自分の意志を持ち、貫くことが大切だと強く学びました。
安藤先生にはよく怒られていたので、最初は怖いというイメージしかなかったです。
でも、先生が怒ることにはいつも一つ一つ理由がありました。そして、それは全て当たり前のことで、全て自分達の目標にしている日本一に結びつくことだったのです。
入学した時は私は自分だけしていればいいという考え方でしたが、高3になるときにはチームが勝つために人にやらせないといけない。自分が行動で見せないといけない。チームメイトを怒らないといけない。いつの間にかいつも先生の言っていた『影響力のある人』に少しずつ近づくことができていたかもしれません。
こういう風な考え方になれたのは、3年間先生の多くの考え方を聞かせてもらうことで、私にたくさんの考えの引き出しをくれたからだと思っています。
バスケをする上で大切なこと、考え方、貫き方。これは今も私が指導している中で大切にしていることばかりです。
そして何より安藤先生の尊敬するところは、チームを勝たせないといけないプレッシャーと日々向き合い戦い続けていることです。薫英というチームは勝って当たり前とされています。でもそれは監督にとってはものすごいプレッシャーとの戦いだと思います。今の私のメンタルでももちろん思考も技術でも、到底できないことです。そんな安藤先生の背中から学んだことは、ここに書ききれません。
安藤先生は本当に厳しかったけど、凄く優しくて、そして楽しい思い出がたくさんあります。
私がバスケットボールで指導していく上でこれからもっともっと先生の凄さを感じることがあると思います。
私も先生のように自分にも厳しく、そして楽しい人間になっていきたいです。
今でも安藤先生は私が大好きな先生です!!