KIKOコーチブログ17
提供元:SKILL ELEMENT
2020/06/30 09:18
高校3年最後のインハイは私は12人のベンチ入りから外れました。でも先生からマネージャーとしてベンチに入るように言われました。私がマネージャーとしてベンチに座ると言うことは、普段マネージャーとして懸命に仕事をしてくれている若菜がベンチに入れないことを意味しました。そのときはそれでも自分がベンチに座る意味、メンバーを支えて勝ちたいという気持ちもありましたが、それと裏腹に悔しい気持ちと若菜に申し訳ない気持ちでとても複雑でした。絶対にウィンターでユニフォームを掴み取ってやる!と思っていました。
インハイはベスト8という不甲斐ない成績で終わり、その後のウインターに向けての練習も遠征も
精神的にも肉体的にも相当厳しい期間を過ごしました。しんどすぎて正直記憶から消されてるくらいの(笑)緊張感のすごい毎日でした。
そして最後のウィンターカップは私にとって高校3年間の集大成でした。
薫英では、主力でないメンバーがユニフォームもらう為にはチームみんなの意見も重要になります。私は先生にはもちろんだけどみんなに認めてもらうために毎日自分にできることを全力でやり続けていました。それは本当に基本的なことです。チームがどうやったら勝てるか考えながら、まずは声を出す。挑戦する気持ちを忘れない。仲間を盛り上げる。基本的なことを続けていきました。本当にこの期間はここには書ききれないほどに色々なことがありました。3年で何度も話し合い、時には意見がわかれることも、自分達の行いから先生から見放されそうになることもありました。それらをなんとかみんなで乗り越えて、ユニフォームを決めるとき、私はチームメイトから多く認めてもらう意見をもらい、ウィンターのユニフォームを着ることができました。3年生17人の中でベンチ入りできたのは6人でした。怪我で入れなかったメンバー、実力は私と変わらないメンバーもたくさんいます。その中でユニフォームを着せてもらうことの重みを痛いほど感じました。
そしてウィンターカップ本番。
今までの集大成。それぞれに様々な思いを胸にウインターカップに挑みました。そして全国制覇に挑戦する最後のチャンスでした。
私は初戦、プレータイムをもらうことができあのウインターカップのコートに立たせてもらいました。シュートも決めることができ、緊張と、嬉しさと、みんなへのありがたみを本当に感じました。小学生の時にKANコーチに出逢ってここまで来れたことに本当に感謝の思いでした。何より自分がこんな大舞台に立てていることが信じられない気持ちでした。
薫英は苦戦しながらもエースのさくらの活躍や2年の2人の主力選手、そして何よりチーム全員の思いが一つにまとまっていたチーム力で勝ち進むことができ、ベスト4まで残ることができました。そして、準決勝では絶対的王者である桜花学園を倒した、昭和学園との試合でした。
ここで、勝利を導いてくれたのはキャプテンの北川聖でした。この試合でのアキラの情熱溢れるプレー、泥臭さ、必死さは今でも覚えています。キャプテンとしての背中をみんなに見せてくれ今までにない最高得点を決めて勝利を掴んでくれました。本当に尊敬できる選手の1人です。昭和学園に勝利した直後はアキラと抱き合いながら大喜びしました。
そして、決勝戦。相手は岐阜女子でした。
相手には身長190センチを超える黒人がいるチームです。
正直そこには完敗でした。負けたのは悔しかったですが、負けた悔しさより最後の最後まで私の大好きな仲間と戦えたことの嬉しさがありました。
全国制覇!を掲げながらも、全国2位!という成績を残せるなんてでも、信じられない気持ちでした。この全国2位という成績は、コートの上に立っているメンバーが頑張ってくれたのはもちろんだけど、それ以上に、メンバーじゃない支えに回ってくれているメンバーがあったからこその成績だと思います。
これこそ、チーム全員で戦ったウィンターカップだと感じました。
「AチームがあるのはBチームの存在があるから」と強く認識することができました。
次回はBチームの存在の大きさ、そして大切さについて感じたことを書いていきたいと思います。