KIKOコーチブログ12
今回からは高校生活についてです!
最初に、私は全国トップクラスの学校というものを全くわかっていませんでした。なので初っ端から強豪校の厳しさを目の当たりにし、壁にぶち当たりました。
入試が終わると練習に参加させてもらったり、練習試合に行かせてもらうようになりました。
そんな全国でやる練習試合で私の同級生も試合に出させてもらえていたので、チャンスが回ってきたときに私も頑張ろう!と思って試合を見ていました。でも、その日私はプレータイムをもらうことができませんでした。この時の悔しい辛い気持ちは今もはっきり覚えています。
でもこの出来事はこのあとずっと続く悔しくて屈辱の気持ちのただのスタート地点でした。
今まで私の近くには大好きなKANコーチがいて、私のドリブルを評価してもらえる場所の中にいてすごく恵まれた環境でバスケをしていたということを思い知らされました。
先輩には日本代表選手、同級生には中学日本1になった東京のチームのキャプテン、選抜選手がゴロゴロ。大阪でも誰もが知るスター揃いで同期17人のマンモス学年でした。
そんな中では私なんかがチャンスを貰えることはなかなか遠い道のりでした。そのことを実感して、入学式を迎えました。
入学式が終わってからはバスケ漬けの毎日でした。
朝は始発の電車に乗って、夜は10時すぎに帰る。そんな生活を毎日送っていました。毎日毎日バスケをしていて、それまでの私なら嬉しいことでしたが、高校に入ってからはそうではありませんでした。
部活内は、ベンチ入りの可能性のあるメンバーのAチームとそうではないメンバーのBチームがありました。その中で、私は最初からずっとBチームでその中でも1番下の方の扱いでした。
悔しい気持ちの中で『いつか自分もAチームでやりたい』と思っていました。身長が小さいからこそできることがあると思い日々練習していました。それは私にとってKANコーチに教えてもらったドリブルで、高校に入ってからもドリブルをずっと練習し続けていました。選手の数が多い分遠征に行けるのはAチームだけでBチームは残って選手だけで練習です。全国大会では、AとBでは宿も違うし、練習も全く見てもらえてない気がして、(今となってはそれが当たり前の世界だとわかるのですが)その時は今まで経験したことのない悔しい気持ちを学校にいる間ずっと持っていました。『いくら頑張ってもAチームに上がることなんてありえない』『私は何のためにここに来たんだろう。』『自分の存在自体も誰にも認めてもらえてない』などなど、今までの自信も自分自身にも嫌になり精神的に不安定になってしまって、1年の8月に早くも限界が来てしまいました。
何のためにここに来たのか、よくわからなくなって、あんなに大好きだったバスケも嫌になり、ここにいる意味も見失ってしまって、学校を辞めようと思いました。
練習が終わって帰っても、家で笑うこともなく話さず、次の日学校に着くとと涙がたくさん出てきて体育館に入れないときもありました。家族にもお爺ちゃんお婆ちゃんにもすごく心配をかけてしまっていました。
でも、SKILL ELEMENTSのコーチになりたくて経験を積むためにここに来たので、私はその時の気持ちをコーチに手紙を書きました。
とにかく苦しいこと、バスケが楽しいと思えないこと、コーチの元で働きたかったけど学校を辞める中途半端な私はもうコーチとやる資格はないこと、などなどです。
そしてコーチと話ました。
私は号泣してしまいましたが、コーチが私の手紙をよんで、私に言った言葉は「頑張れ」ではなく、『俺はお前をずっと認めてる。ここでお前が辞めてもお前を見捨てないよ。そんなけ苦しんでもがいてることがもう十分頑張ってるんやで。お前が決めたらいい。』という言葉でした。
そのときの私にとっては本当に救いの言葉でした。コーチがその言葉を言ってくれなかったら私は薫英を辞めていた思います。親と話して辞めると決めていましたが、コーチと話たら、将来の夢を叶えるために今もう一度頑張ろう!って思うことができました。
(あとで聞いたら、コーチは私がこうなることは想定内だったそうです。笑
私に挫折を経験させることも薫英での大きな価値だと考えていたらしいです。笑)
悩んでた気持ちがなくなったわけではないけど、でも頑張るしかない!と気持ちが固まりました。何よりも徹底したことはコーチがスクールでいつも言っていた『声』を意識しました。コーチ『声は上手い下手関係ない。できなくても声は出せるはずや。』ということを実践して、そして何事にも一生懸命、精一杯取り組みました。
やっぱりここにいるからにはユニフォームが着たい!そのためにはどうしたらいいのか、とにかく考えるようになりました。私がそこで学んだことで、今高校進学に悩んでる人たちに言いたいことがあります。それはドリブルを極めるだけじゃなくて、チームにあったドリブルを極めるのが大事だということです。これは私が経験したからこそ言えることです。SKILL ELMENTSのみんなはすごいドリブルスキルを持っています。それはどこに行っても通用すると思います。でも、高校の監督が求めているのはまずはチームプレーができる選手です。そこでみんなが高校に入ってからやらないといけないことは、各高校のチームプレーにどうやって自分のドリブルを合わせていくかということです。これがSKILLの生徒がぶつかる壁だと思います。私もこの壁にはすごく苦しみました。自分の方がドリブルできてるのに、自分の方が絶対に頑張ってるのにと思うことはありました。でも、練習試合に行ってもプレータイムをもらえない。メンバーに入ることができない。うまくいかないことばかりで自分のプレーが認められていない気がしてすごくしんどかったです。
そこで諦めては終わりです。
どうしてダメなのか、どうしたらいいのか、とにかく監督のいうことをよく聞いて、考えることで少しずつ私も変われていったような気がします。
続きは次回に。