幻の国体選手
先日、三重とこわか国体の中止が正式に決まりました。
本来であれば、2021年9月25日から三重県全域で開催されるはずだった三重とこわか国体。
開催まで、残り1ヶ月となったところでの中止発表。
新型コロナウイルス感染拡大による苦渋の決断だったことは重々理解できますが、やはり悔しいですね。
この三重とこわか国体に向けて、各競技団体が何年もの時間を費やし、天皇杯優勝を目指して、努力を重ねてきました。
中には、人生をかけて挑んでいた方々もいます。
また、開催にあたり、運営や審判など様々なところで、多くの方がこの三重とこわか国体を成功させようと会議を重ねてきました。
私自身も、バスケット競技少年女子の部のコーチとして、三重とこわか国体に臨むはずでした。
自分のチームの練習も見れないことが多くありましたが、三重県のためにと、大きな覚悟を持ち、何年もかけて準備してきました。
それがなくなってしまった今、大きな目標を失い、心にぽっかり穴が空いたような感覚です。
国体中止が発表され、幻となってしまいましたが、実は、我が津西高校から、三重とこわか国体の選手に、一人選ばれていたのです。
柳生 大翔 2年 国際科学科 亀山中学校出身
バスケットの少年という種別は、一昨年からU-16となり【中3・高1・高2の早生まれ】という年齢の幅になっています。
柳生大翔君は、高校2年生の早生まれということで出場権利があり、選考会を見事通過し、国体正選手として選ばれていたのです。
彼は、国体チームの練習と、津西高校での練習と、国際科学科に所属していることもあり、勉強にも期待がかかる中、この数ヶ月本当によく頑張っていたと思います。
地元三重県開催での選手に選ばれたことはとても名誉あることです。
三重とこわか国体当日には、大翔が三重県のユニフォームを着て、三重県を背負い、三重県代表として戦っている姿を、家族の方々や今までお世話になったコーチや先生方、そしてチームメイトにも見てもらいたかった。
本当なら、その姿を写真に収めて、ここでもご報告させてもらおうと思っていました。
でもその願いは叶わず、幻の国体選手になってしまったので、せめて彼が選ばれていたということだけでも、皆様にお伝えしたくて、この記事を書きました。
柳生大翔の国体活動に関しまして、学校長をはじめ、学年の先生方、また担任の先生には色々融通を利かせていただき、大変お世話になりました。
本当にありがとうございました。
国体で頑張ってきた成果を、国体で披露することはできなかったので、これからはチームに戻って、津西高校でその成果を発揮してくれることと思います。
これからも柳生大翔をはじめ、津西高校の応援を宜しくお願い致します!
最後になりましたが、新型コロナウイルスの1日でも早い終息を心から願っています。
Good bye 三重とこわか国体。
またいつの日か。