リテラシー
リテラシー(literacy)は、もともとは読み書きする能力のことですが、特定分野に関する知識や理解力のことを指すことが多いようです。バスケは結構頭を使うスポーツで、チームプレイまでいかなくても個人技術取得の段階で、知識の吸収力や理解力が強く求められます。ミニバスで言うと、「コーチの話を聞く」「コーチの話を理解して実践する」この2つができればもう完璧です。いや、普通のチームなら当たり前です。
福西ミニバスでは、まず誰もコーチの話(声)を聞いていません。「集合」と叫んでも各自マイペースで遊んでたりおしゃべりしていたり。かりに聞こえても「従わないといけない」とは思っていないようです。私も頭にきて、何度も集合の練習をせるときがあります。「はいまたちらばって……、はい集合!」とか。またちらばって、というのがなんともトンマな光景です。
もうちょっと具体的に。レイアップ(ランニング)シュートの練習では右足を上げてと言います。右足をあげてジャンプできれば、(シュートは関係なく)合格です。でもできません。両足でジャンプしたり、左足でジャンプしたり。ジャンプしなかったり。「右足だよ、右足」何回もします。何回もできません。福西ミニバス方式では、ボールを持ったまま走っていくので、パスやドリブルに足を合わせる必要ははなからありません。ただたんに右足をあげてジャンプすればいいだけです。でもできません。これは、「右足をあげてジャンプする」という文章の意味が分かっていないに違いありません。①「うるさいな」と思って話を聞いていない ②「右」ってどっちだ ③「ジャンプ」って何する? ④+何度も叱られるので訳が分からなくなっている…
ま、分かってくれないのはこちらにも非があると思った方がよいです。確かに「右足をあげてジャンプしろ」と言われても一般的にはよくわからないです。バスケ選手ならわかるんでしょうがまだ入部したばかり。マジで「右」が分からない子どもいます。右手はわかっても右足は分からないかもしれません。ならとこっちの足だ!と自分をたたいても、こどもから見たら反対側になります。右でジャンプが分からないのか…じゃあ…左の足でバーン!て踏んで飛び上がれ、とか言い方を変えて何回も。1回でも、たまたまにでも、できたら、拍手をしてほめまくります。これは教えるテクニックとか子どもの心理を考えてとかじゃなく、できたら、こっちが本当にうれしいのです。やれやれです。
賢い子は、チームの上手な子(いなければYoutubeやマンガのお手本)を見て真似をします。先生(お手本=憧れの選手)を見つけて真似をする。これこそが、スポーツ選手の一番のリテラシーだと思います。