ミニバスの技術指導 9
ドリブル③
相手デフェンスだけを見てドリブルでくねくねして1対1のテクニックを披露する、最近こういうプレースタイルの子が増えてきました。みんながそれをする必要はありません。
まず、バスケットはバックコート(後ろ半分)からフロントコート(前半分)に速くボールを持って入らないといけません。ミニバスにも「チームがボールを保持してから24秒以内にシュートする」というルールがあります。遠いところでくねくねしていたり、逆にびびって固まっていてはシュートできる距離に来る前に時間がなくなってしまいます。なので「基本」は、「どれだけ速く走りながらボールを見ずにドリブルができるか」です。ミニバスのうちはそれを取得するだけで充分です。
後ろ向きのディフェンスと前向きのオフェンスが同時に走り出すのですから、(ドリブルさえトチらなければ)オフェンスが必ず勝ちます。右か左か決めるだけです。ただし、途中で自分より前にフリーの味方がいればパスできるように、あるいはそのまま自分でシュートまでいけるように、顔はあげておかなければなりません。1,2,3でバーッと顔を上げてドリブルダッシュです。強いチームでも右側しか抜けない(抜かない)というこどもが案外多いです。そういう相手にはわざと左側を抜かせて、おどおどしているところでボールと奪うということもあります。左でも右でもガーッと走れるようにしましょう。
ところで、上に書いた「24秒以内にシュート」ってどうやって分かるのでしょうか。試合会場によっては、デジタルの電光掲示板がゴール付近に置いてあって残り秒数がカウントされています(ショットクロックといいます)。選手はドリブルしながら、コート内だけでなく、コート外に表示されている両チームの得点、残り試合分数、ショットクロック、コーチの顔色、両親の叫び声、など様々な情報を取り入れながらゲームを進めていきます。