ミニバスについて(3)
10人ルール その2
というわけで賛否はともかく、この10人ルールの適用はミニバスのゲーム展開をスリリングにします。
バスケットボールは、前後半それぞれ2つ、合計4つのクオーターで競います。1クオーターの長さは、ミニバスで6分、中学は8分、高校以上は10分です。(NBAは12分)
前の回で、選手交代は自由と書きましたが、ミニバスだけは1つのオーター内での選手交代が認められません。クオーターの最初に出た5人が6分間、そのままのメンバーで戦います。(4クオーターを除く)
10人ルールというのは、最初の3クオーターで合計10人出ないといけないことの他に、1人のプレーヤーが3クオーター連続で出てはいけないという意味もあります。単純にいうと、同じチーム内で強いAチームと弱いBチームを作って、AABAの順番で出さないといけないということです。Bはどこに持ってきてもかまいません。
しかし、このBと相手のAが当たったとしたらそのクオーターだけで大差がついてしまいます。そのため、実際は平均的な強さでAチームとBチームを作った上で、ABと出して、3クオーターと4クオーターは最強の5人であるAB選抜チームで戦います。
要するに最初の2クオーターではメンバーが大幅に変わるので、3クオーターが始まるまで、本当の実力差が読めないことが多いのです。
結局このルールは、出場機会を多く与えるためというよりは、5人だけ上手な子(背の高い子)をそろえてもだめだよ、層の厚いチームしか勝てないよ、と言っているような気がします。
話は変わりますが、ミニバスでも中学でも、100対0とか200対0とかに近い一方的な試合をよく見かけます。「相手のゴール下からのスローインをそのままもぎ取ってシュート」の繰り返しになるからです。「ハーフまでは運ばせてあげなさい」くらいの指示がどうしてできないのでしょうか、
そう、ミニバスでは、試合が終わったあとに、双方のベンチメンバーに入れなかった子たちや、試合に出れなかった子たちどうしで、ミニゲームをすることが慣例になっています。練習はみんな同じだけしているので、こういう機会をもうけてもらえるのは、子供たちにとっても、練習の送り迎えを毎回している保護者にとっても嬉しいことです。