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徳川家康

2020/11/01 00:04
  

お待たせしました。今日はビールの話です。


皆さんはビール、お好きでしょうか。と言っても、世界にはビアスタイル(種類)だけで100以上あると言われており、それを一括りに「好き」とか「嫌い」とか言ってしまうのも勿体ないかもしれません。

日本の大手ビール会社は全部で5社。ビールの消費量は多い日本ですが、他の小規模な地ビール会社を足しても、ビール大国ドイツやベルギーと比較するとかなり少ない数字です。なぜこんなに少ないのか。原因は日本の酒税法にあります。

現在ビールに課せられている税金は、「酒税」「個別消費税」そしてこれらを含めた本体価格にかかる「一般消費税」です(二重課税)。このことだけでも議論を醸していますが、問題はその税率にあります。

かつて、日本のビールはほぼ半分が税金という状態でした。二本買えば一本は税金、といったところです。ビール酒造組合の懸命な活動により、現在は3割程度にまで落ち着きましたが、それでも諸外国と比較すると高すぎます。酒類ごとに比べても、缶チューハイの1.5倍、蒸留酒の3倍、そして同じカテゴリである醸造酒の4倍です。また外国では醸造酒の酒税率は蒸留酒よりも低いのが普通ですが、日本は真逆です。さらにアルコール度数1あたりの酒税額指数というのを見てみると、アメリカが5、ドイツ14、イギリス66なのに対し、日本はなんと310。
レベルが違いすぎます。

日本では企業の規模にかかわらずこの高額な酒税が適用されるため、必然的に大量生産できる企業しか生き残れない環境にあります。しかもそうやって生き残ってきた企業も、出来るだけ原価を抑えるためにビール本来の原料である「麦・ホップ・酵母・水」以外のものを混ぜたり、原料の質を下げたり、発泡酒や第三のビールを生み出してきたわけですが、これらは価格を追求した成果であって味はどれも美味しくないと言われています。反対に各地に点在する地ビール会社のビールは、品質を追求する傾向があり味は美味しいものが多いようですが、価格が高すぎて気軽には買えません(ちなみに僕は金沢の地ビール会社で働いています)。

日本の酒類の中で、ビール・発泡酒の消費量はダントツです。つまり、政府からするとビールの税は「オイシイ」わけです。だから下げろと言われても簡単には行きません。困った話です。

新しい総理大臣はビールなんて飲まなそうな顔をしているのであまり期待していません。自分が死ぬまでに日本の酒税率が世界水準になって美味しいビールを毎日浴びるように飲める日が来ればいいなと思います。

以上、新年度会計挨拶でした。

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