ホスピタリティについて
朝ごはんの後、使わせていただいた施設を感謝の気持ちをもって掃除し、岡口屋さんを後にしました。
奥様は本当に温かい方で
毎年、この合宿を支えていただいています。
今夏、『実は、先生の学校さんが、最初で最後の御団体なんですよ』と打ち明けてくださいました。
頭では理解していたものの
コロナ禍で接客を生業とされている方々がご苦労されていることを、直に伺う事ができて
私もたくさん考えさせられました。
感染予防の為に、例年とは異なるさまざまな対応をしてくださる中で、私たちの名前を記した名簿に、バスに乗る際や、食事の際にしてくださる検温の結果が記されていきます。
その中で奥様は
『毎年はたくさんお客さんが来られるけど、今年はせっかくだから皆さんの顔と名前を覚えようとおもって!』
と、生徒一人ひとりを〝名前〟で呼んでくださるんです。
〇〇ちゃんだよね?
とか
〇〇ちゃんは前髪に特徴があるから覚えられたよ!
とか
そんな会話が、高校生との間にあったようです。
〝ホスピタリティ〟という言葉があります。
接客・接遇の場面で使われる言葉のようですがこのような経験をしてしまうと、その域を超えたものをかんじます。
いわゆる〝おもてなし〟。
そこにあるのは、人としての姿でした。
今回の岡口屋さんのプロとしての働く姿を間近で見せてもらった子供達にとって、これからの生活や将来の自分の働き方を考える素敵なヒントをもらえたとかんじています。
そしてそれを一方通行のものだけにとどめてはいけない気がします。
それを受けた私達が感謝の気持ちを自分たちの頑張りに反映させることで、初めて接客をする側とされる側の二者間の話にとどまらない〝ホスピタリティ〟の意味合いにたどり着く気がしています。
ご主人の田中さん。
いつも楽しい話だけでなく
生徒の心に染みる話をしてくださいます。
今回のコロナの件で、
働くということに対して、またそれを超えた様々な考え方についてたくさん学んだとおっしゃっていました。
そしてその思いをきちんと子供達に話してくださいました。それが本当にありがたかった。
夜、宿にあかりが灯っているのをみたり
賑やかな声が聴こえるのを聞いて
ご自身の〝夏〟はやっぱりコレなんだと感じた、
とおっしゃられていました。
自分の仕事に誇りを持って取り組んでいらっしゃるお姿から出てくるそのお言葉が
私にはとても印象的でした。
お疲れの中、
岡口屋さんに学校まで送っていただきました。
企画の段階から、私達にとっての合宿の位置づけは『チームづくり』にありました。
それを考えていく中でも
岡口屋さんのご夫妻の様々な働くご姿勢は
私達にとって欠かせない大きな存在だと
わたしは思います。
行く場所がどこでもいいわけではなく
わたしがどうしてもこだわりたい所がここにあるという事が、少しでも多くの方々に伝わればいいなと思います。
本当にありがとうございました。
感謝、しかありません。