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心の平和

2020/06/14 22:14
  

そして


『成功する』ってどういうことなのか
考える。

総体がなくなって、
挑戦すらできなくなった今。

そんな高校生にとって
ちゃんと想いが成仏するように。




岡山によく遠征に行っていた頃、
恩師の先生の机上に並ぶ本をこっそり読むのが好きでした。
たまに借りて帰って、
返したついでにまた次の本を借りて帰って、、
そんな事をしていた。

一番覚えてるのは
『葉っぱのフレディ〜いのちの旅〜』という絵本。
チームづくりは人づくりだなー、なんていう根っこを考えさせられたりしていました。


それらの本の中に
ジョン・ウッデンが書いた『育てる技術』という本がありました。
おまえ、それ持って帰ってもいいけど絶対返せよ、という言葉を添えて貸していただきましたが、その中の言葉に有名すぎる言葉があります。


『成功の定義は、
 最高の自分になるために
 最善を尽くしたという自覚から生まれる
 満足感によって得られる
 心の平和である』

ジョン・ウッデンはアメリカの有名なバスケットボールのコーチで、広く尊敬を集めた人です。

初めて読んだ時、
心の平和
っていう言葉が衝撃的でした。

成功するって、何かを成し遂げた行為の後に形に残るモノのイメージがある。
勝ち負けがある世界なら勝ち。
マルかバツがつく世界ならマルがつく方。
そんなふうに考えがちだけど
そうだとしたら今回、大会や発表の場を奪われた多くの人達は永遠に『成功』にたどり着くことは出来ない。


そう考えると。

そう考えると、
ジョン・ウッデンの言う成功、つまり心の平和を導く答えは、ちゃんとこれまで取り組んできた2年間の中にあったんだなと思えたよ。


むしろ、わたしが気付くうんと前から、
この子たちのほうがわかっていたのではないかと思うくらいです。





今回のコロナ禍でいろいろと奪われた子供達に、世の中の大人達は
何とか失われたものを埋め合わせてやりたいと
考えまわっています。
連日、そんなニュースが沢山あります。
代替大会しかり、代わりの舞台を用意してやることで、『成功』の体験まで導いてやりたいと考えるのかもしれません。
だとしたらそこで言う成功とはなんだろう?



答えは大人の頭の中だけにあるわけではなく、

ここまでがどうであったか、や、
答えのないものに向き合いながら
それでも進んでいくことにもちゃんと答えがあるのではないかとも考えています。


だから私達は、
情熱と、人としての友情をもって
毎日過ごしたいなと思うわけです。


考え方はいろいろですね。

そんな中で
彼女たちは
ちゃんとやり尽くしたよという満足感を感じ、
終わってしまう寂しさを抱えつつも、
最善を尽くしたっていう自覚のもと、
体育館を後にして行きました。

これを心の平和というなら
きみたちは『成功』したんだよ。
2年間かけて、そこにちゃんとたどり着けたね。


ここから!
本格的に受験に走り出します。
新チーム共々、今後とも応援よろしくお願いいたします。









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