群馬全中を終えて
2年前、女子チーム初出場の和歌山全中。予選リーグでの出来事。残り2分、敗戦が濃くなった状況でタイムアウト、ほぼ100パーセント勝てない。けれどもあきらめず最後まで戦い抜くことがバスケットの本質と唱え、必死にボールを追いかけていた瞬間、無情のコミッショナーが時計を止めて赤旗を上げてフリースローを相手に与えてしまった。抗議もする気にもならずその場を去ったが、あとになって何も言わなかった自分が情けなくて情けなくて。
今回の群馬全中、予選リーグを突破し、決勝トーナメント一回戦。残り2分、タイムアウトも取っていないし、指示もしていないけれど、必死にオールコートで守りだした子供達。コミッショナーが黄色の旗を揚げ、しっかり守るよう指導してくださいと言い寄ってきました。自分のマークマンを見ていないとのことでした。
試合が終わり、コミショナーに話しかけました。決められたルールかもしれませんが、一番大切なバスケットのこころを見逃したら、バスケットボールの普及も技術の進歩をありませんよ。「どう思いますか。」ずっと下を向き、うなずく二人のコミッショナー。紙に書いてないことを、勝手に判断することのできない、つらい立場ではありますが、子供のこころの成長を奪う権限は持っていないはずです。
子供たちのおかげで2年前の全国での忘れ物を取りにこれた気分であります。
全く練習試合等ができず、一試合でも多く試合ができればいいなぁ。試合ができるよう企画運営してくれている方々。
相手チーム、審判。いろんな人たちに敬意を払うことを絶対に忘れるな。そう言い続けて富山地区予選から戦い続けてきました。
忘れ物を取りにこれたこともありがたかったけれど、子供たちに「どうする。どうしたい。」と訪ね、「その考えでやってみるか。」と、成長した子供たちとスリリングなバスケットができたことを本当にうれしく思っています。
大変な状況での大会ではありましたが、子供たちにとってかけがえのない、こころの成長を見届けることができた、最高の贈り物といえる大会でした。