ガヤコーチ、というご褒美
2012年から12年ほど「ガヤコーチ」として、ワイビーに関わらせてもらっている、スエツグゴーと申します。
ご存じない方のためにお伝えしておきますと、「ガヤコーチ」とは、いわゆるバラエティ番組における、ガヤ芸人の役回りです。
その最大のミッションは・・・
練習や試合に臨む「子供たちのポテンシャルを最大限引き出すこと」なんです。
(誰に言われたわけではないけれど、少なくともスエツグはそう思ってます)
念のためお伝えしておくと、ミッションを完遂するために我々が実施することは、具体的な戦術指導ではありません。ありえません。
というのも、「ガヤコーチ」の資格で最も大切なことは「バスケ未経験であること」なんです。
だって、色気を出してアドバイスなんてしようものなら、チームにとって「害」となる可能性すらあるんだもの。
そう。このセリフがすべて。
その上で、なにをするのか。
最大のミッションは、実はカンタン。
頑張ってるYBCの子供たちに「すげぇー!」と心の底からのリスペクトを伝えることなんです。
なにせ、こちとら、バスケなんてまるっきしできません。
ドリブルしながら走るなんて、日々の仕事よりむずかしいんです。
だから、そんなことに挑んでいる子どもたちには、ナチュラルにリスペクトの念が湧きます。
だってそうじゃない?
自分ができないことにチャレンジしてるんだもの。
で、バスケ未経験の私が、子どもたちを心底リスペクトしはじめた出来事がありました。
それは自身の「オッチャンになってからのバスケ体験」。
何を思ったか、コーチたちで作った大人のチームでプレーさせてもらったことがあるんです。
控えめに言って……地獄でした。
当時の私を描写しましょう。
・ドリブルできない(ボールついてたら邪魔する奴がすぐくるもん。みんなスゲーよ)
・パス取れない(他のコーチがスーパーなアシストしてくれるんだけど、ビュンッて速いんだもの…。みんなスゲーって!)
・ドフリーのゴール下、決められない(決め切れ!とかの次元じゃないもん。みんなマジでリスペクト)
・・・ああ、書いていて、あんなこと、こんなことの光景がフラッシュバックして、冷や汗が出てきちゃった。
そう、掛け値なしに言えるのは、子どもたち皆んながすっごく、すっごいことをしていて、われわれ大人はその瞬間に立ち合わせてもらえてるってこと。
だから、本題に戻ると、僕たちガヤコーチの「すげぇー!」は、大人になったからこそわかる、子どもたちへの心からのリスペクトなんです。
ガヤの目から見ると、本当にいろんな子がいます。
ドリブルの得意な子がディフェンスに止められて困ったとき。
必ずヒョイ、と顔を出して、止められて困った子にパスを出すコースを作ってあげて、助けてあげる子がいます。
で、たいていそんな子は、自分はドリブルが得意じゃなかったりします。
そして、その素敵なプレーは、目立たないので見過ごされがちだったりするんです。
でもさ。
決してバスケは得意じゃないけど、でも、いつも見てきた子が、チームを助ける、積極的なプレーをしたとき。
「あ、コイツ今、ここを乗り越えた。怖かったろうに。チャレンジしやがったんだ」
そんな姿に本当に力をもらったし、日々仕事をしている自分も「アイツらみたいに、飛び越えてるか? 怖さを知りながらジャンプしてるあの子たちのように、おのれは跳べているのか?」って、子どもたちの勇気に奮い立たされてきたんです。
そんな子どもたちーー戦って、成長を見せてくれる子供たちーーから「スエツグコーチ!」とか「〇〇(うちの子の名前)パパ」とか「ゴーちゃん」とか呼ばれる以上の幸せ、ありませんよね。
僕たちのワイルドビーズのスローガン。
「全ては子どもたちのために」
でも、結局さ。
子どもたちのために何ができるかな、と考えて、子どもたちと触れ合って、子どもたちから感動をもらう、この奇跡を作ってくれたワイビーには感謝しかないし、感謝をしたら、何かしら返したい、と思って、それがどんどん輪廻転生、持続可能なサイクルを生み出してくれるんだと信じています。
大人たち、子どもたち。
そう。同じ釜の飯を食った仲間たち。
みんなに出会って、同じ時間を過ごせたこと。
そして、そんな仲間たちの記憶のかけらに、こんなおっちゃんがいたなー、と、残ること(残らないかもしれないけど、これだけは言わせてー!)
そんな機会をくれたワイビーがずっと残ってほしいし、そして、街で出会って、あ、あんときのおっちゃんだ、と記憶が蘇ってくれて、手を振ってくれたら……
もう、これ以上の幸せはないのです
3月31日 末次コーチ