「自分を信じて」 根生
「自分を信じて」
1年生の時に見た3年生のインターハイ予選、先輩方の気持ちを剥き出しにして
プレーする姿を見させていただき、
会場の空気感や緊張感、力強さ、迫力に圧倒され、かっこいいという憧れを
持ったことを今でも覚えています。
そして、私たちはいま国士舘高校バスケットボール部に入部して約2年が経ち、
3年生として最後の大会を迎えようとしています。
入部してからは思い描いていたものとは違い上手くいかない日々が続きました。
当初はスピードや強度についていけず、壁にぶち当たることばかりで
常に先輩方に助けられてばかりだったと思います。
代が変わり私は副キャプテンという大事な役割を任されたのにも関わらず、
強く言えず、本当の優しさではないことばかりしてしまい
チームのことを考えれば考えるほど空回ってしまいました。
また、自分達の代なのにも関わらず試合に出てるのは後輩で
頼られるはずの先輩がいつしか、後輩に頼るようになっていました。
そして新人戦と関東大会予選では、ベスト64という結果で先輩方が必死に繋いできてくれた
ベスト32を途切らせてしまい、多くの先輩方を失望させてしまったと思います。
準備を100%できず、そのせいで負けることも多々ありました。
その度に、この役割の責任の重さや副キャプテンとしての不甲斐なさに、
自分のいる意味を見失い、やめたいと何度も口にしました。
関東予選後、サポートにまわることを決めた時は正直ほんとにきつかったし、
この2年間が意味のないものだったのか、全てが分からなくなりました。
しかし、この仲間で勝ちたいからこそサポートする決断をしました。
メンバーがコート内で戦ってくれてる代わりに、裏では周りをみて行動することや、気を配ること、
応援されるチームになるために直接結果に繋がることはないかもしれないけど
勝つためには必要だと自分を信じてやってきました。
不満がある時ももちろんあったけどできないなりに自分にできることが何かを考え、
チームをサポートすることを頑張ってきました。
この2年間どんなにきつくても、支え続けてくれたのは3年生の仲間でした。
どんなに自分が未熟でも見捨てずにサポートしてくれました。
だからこそこの仲間で勝ちたいです。このままでは終われません。
主役は3年生です。私たちがチームを勝たせます。
そしてなに不自由なくバスケをする環境を与えてくれた新井先生。
上手くいかない時にバスケを楽しんでやろうと声をかけてくれたちよさん。
私たちが100%でプレーできるようにケアしてくださった春田さん、上松さん。
チームに喝をいれてくれたり、練習に混ざって一緒にプレーをしてくださった滝澤先生。
朝練で体育館を開けてくれたり、バスケ以外のことも指導してくださった阪川先生。
私たちのために体育館に足を運んでアドバイスをくださったOB ・OGの方々。
ぶつかることばっかりだったけど一緒にいてくれてだめなときは厳しくしてくれた3年生。
プレッシャーがありながらもそれを糧に戦い続けて、
チームのために動いてくれた1、2年生。
そして何より小さい頃から毎回応援にきてくれて支え続けてくれたお母さん。
たくさんの支えがあったからこそ、ここまで来れました。
これも先輩方が繋いでくれた「応援されるチーム」があったからこそだと思います。
だからこそ私たち3年生には、
「代が変わっても変えてはいけないもの」があります。
先輩方が死に物狂いで繋いできてくれたこの文化を次の代に繋ぐ責任があります。
結果で恩返しできるよう、あの時見た憧れを次の代に繋げられるよう、
最後の1秒まで全力で戦い抜きます。応援の程よろしくお願いします。
根生 遥