逆効果
新型コロナの影響で、しばらくチームの活動が“自粛”という形でとなり…人が集まっての試合は勿論、自チームの練習すらできない状態でしたが、その期間中に、新たに取り組んだ企画が、結果、いい効果を生んでいます。
自粛期間におこなった「個別レッスン」と「個別アドバイス」…。
個別レッスンは、屋外リングをお持ちのお宅をお借りして、個別でのシュート指導…おもにフォーム改善を、週末を利用して、1日3レッスン実施し、天候との“にらめっこ”でしたが、何とかやり切ることができました!
計26レッスンを計画し、1レッスンに約2時間…我ながらよく走り回りました♪
また、個別アドバイスは、各自で自宅や近くの公園にあるリングなどを利用して、自主練習している様子、シュートなどを動画で撮影いただき、その動画をコマ切れにして分析し、その子の癖を徐々に矯正していく…繰り返し、繰り返し。保護者さんとLINEを使ってやり取りしていたのですが、おかげで私も“LINE慣れ”しました。(笑)
こういったことで、子ども達も「シュート」に関して、それぞれポイントに意識をもってくれるようになり、単に「シュートを打つ」「決める」だけの意識から、「シュートが外れた際の原因が何か…」考えられるようになってきたようです。私もその後のアドバイスがし易くなります♪
みんなで会えないことを逆手に、“個別”という発想での指導をおこなった結果、個々との繋がりが一層深まったように感じています。
何より、保護者さんらと、LINEや電話でやり取りしていたことで、普段話さないことや、子どもの癖や性格など、お悩み相談みたいなこともできたことで…バリアフリーな関係が構築できたのかも。
「親目線」と「指導者目線」が合い始めると…子どもを“見守る環境”がより良くなりますから。
指導者の立場としては、子ども達が頑張っている「バスケ」がどういったスポーツなのか、それを保護者の方にも知ってもらえたことで…周り回って子ども達のためになったと考えています。
「私、バスケがわからなかったので、子どもにどう“アドバイス”したらいいかわからなくて…」
「詳しく説明いただいてコーチの“言葉”の意味がわかりました」
「子どもと“一緒”にコーチの送ってくれた動画を観ています」…とか。
要は、自分の子どもが「今」やっていることを、親も知りたいし、関わりたい。その“橋渡し”が少し出来たのかなと。
何より、それによって、親が子どもと一緒に“共有”できるものがある…このことが何より大切だと考えます。
…案外、バスケ経験のない保護者さんが多いのでね。少しはお役に立てたのかな?(笑)
例え親子であっても、中身がわからないと「会話」にならないことも多く…子どもさんに良かれと思ってアドバイスすると…「放っといて!」とそっぽを向かれる…多くのご家庭で経験されていることでしょう。
それくらい子ども達は「一生懸命」にバスケに取り組んでいますから、安易なアドバイスが返って“逆効果”ってこともありますから…大変ですね。ご苦労…お察しします!(笑)
チームの活動が再開し、保護者の皆さんとも直に顔を合わせてお話することができるようになりましたが、あの自粛期間での“コミュニケーション”が、今も続いています。
仕事でもよく言われる「報告・連絡・相談」…いわゆる“ほうれん草”。
指導者と保護者の間で、何気ない会話ができない…例えるなら、自分の会社の上司や部下に声を掛けづらい…会話しづらいとなれば、どんな気分でしょうか。
それと同じことが、ミニバスという“組織”においても起こり得ます。
組織は生き物ですから…“血”が流れないと壊死します。その血が全身に回ることで、血が肉となり、骨となり…組織は成長していきます!その血を循環させるのが「コミュニケーション」。
このチーム内でのコミュニケーションを、あなどってはいけません。
会話の内容はともかく、話をすることで、コミュニケーションを図り、情報を集めながら、問題を未然に防げることは多々ありますから、それくらい組織における“情報のやり取り”は重要なんです。
決して「一方通行」ではいけません。あくまで「双方の意見を交わすこと」が大切。静脈と動脈みたいなもんね。(笑)
保護者が抱えている問題や多くのストレス、その声を聞き、解決策を“一緒”に模索する…。
これを“面倒なこと”と考えていると、予期せぬ問題が起こり、結果、チームが崩壊するといった…「子ども達のため」に考えたことが、その「逆」になることもあります。
(間違いなく)みんな、一生懸命なんです…。
その一生懸命さが“正しい方向”に向いているかどうか…熱が入れば入る程、わからなくなることもあるので…たまに立ち止まって周りを見渡すようなことを、指導者も一緒になってやってみてはいかがでしょうか。
…たま~に会社で集まって忘年会や飲み会などをすると…羽目を外す“えらいヤツ”が出てきますよね!あれ、たま~にやるからなんですよ!しょっちゅうとまではいかなくても普段から“会話”に慣れていれば…あとで「謝罪行脚」「恥ずかしい思い」もせずに済んだのに…ストレスって貯めていると、ちょっとした“きっかけ”で爆発したときに…人生も爆発する経験しちゃいますからね!(笑)
普段の練習で「送迎」や「付き添い(当番)」を担当するのは…多くが「お母ちゃん」。見えないストレスや悩みを抱えておられます。
女性ならではなのか…まずは話をしたい!しゃべりたい!というお母ちゃんは多いように思います。
まっ、放っておいても…しゃべってはります!!!(笑)
※女性への“妙”な表現…お許しくださいm(_ _)m笑笑
頑張っているのは指導者だけではなく、子ども達だけでもない…それを支えている保護者の皆さんの頑張りは…何よりチームの“支え”になります。
ん~、男親は…そ~ですね…二流の「評論家」?(笑)
チームが熟成してくると…お父ちゃんの出没率(?)が増えてきます。案外、これがチームの“バロメーター”になるんですよ♪
ただ、そこまでの苦難の道のりを…おしゃべり大好きお母ちゃんらがいかに頑張ってきたか…「お父ちゃん!よ~く知っておいてね!」(笑)
誰もが“頑張っている”…そのことを知っているか知らないかで、その後の進む方向が変わることがあります!
頑張っているのは“自分だけ”と孤立を感じたとき、人は誤った行動を取ることがありますから…「みんな頑張ってる」と認め合えることこそ、組織に血が通う大切な要素なんです。