人望
6年生達にとっての、ミニバス最後の大舞台が終わり、また新たなチームへと移行する期間となっていますが、新チームの柱となるキャプテンを決めなくてはいけません。
当初、早めに新キャプテンを誰に任せるのか、決める予定でしたが…ここ最近、インフルエンザの猛威と戦っており、チームの子どもがかかる、また、学級閉鎖になるなどもあって、練習にメンバーが欠ける日が続いているので、なかなか発表にまでは至っておりません。
キャプテンを決めることは、チームによって考え方があると思います。
子ども達で話し合って決めるという選択肢もありますが、私はこれまでも、キャプテンを選ぶことは自分でおこなってきました。
それは、自分のイメージするチームに向かっていくためには、重要なピースだからです。
なので、今後も自分で指名するつもりであり、一緒にキャプテン(心)を育てていきます。
正直、子ども達の尺度は、「バスケが上手い=キャプテン」…ということが往々にしてありますが、案外、チームをけん引するキャプテンの要素と、プレー技術は「イコール」ではないこともあります。
夏の甲子園、高校野球で強豪チームのキャプテンが、フィールドに立たず、ベンチから仲間の選手達を見守っていることが、ここ最近、増えてきているように思います。
私は、実に素晴らしい人選をされているチームだと思います。
監督さんが決めたのか、選手達が決めたのか…それはわからないのですが、結果、甲子園まで導く強豪チームとなったことは、その人選に間違いがなかったことを意味していると思います。
背中でみせるキャプテンもあると思うのですが、プレーでみせることはできなくとも、周りを導くことができる「能力」といいますか、牽引力は、誰もが持っているものではありません。
そういった能力を兼ね備えた選手を活かすことも重要だと考えています。
少し笑い話になるかもしれませんが…
以前に指導していたチームで、一時、団員が減り、チームの存続を考える時期がありました。
(ちょっと厳しく指導し過ぎた頃で…入団するのに躊躇されたのかも…)
その時、一人の子どもが特殊な能力をみせてくれたんです!
ミニバスで言えば、最低10人の出場枠、彼はその当時、9番目、10番目あたりの選手でしたが、彼が声をかけて、何人もの新しい仲間が入団してくれたんです。その中には、その後、チームの柱になってくれた子もいて、結果、彼が10人の枠から外れてしまい、ゲームによっては出場機会が無くなってしまうことも…。
その年は、結果、近畿大会出場を得たのですが、卒団の際に、一番に感謝の気持ちを彼に伝えたのを憶えています。
彼がそれでも最後までチームで頑張ってくれ、そして、彼のおかげで、今もまだチームが存続していると…感謝しきれない思いがあります。
その年のMVPは彼なんです!
彼がどうやって声をかけ、新しい仲間を呼び込んだのかはわかりませんが、いわゆる「人望」のある子だったのだと思います。
恐らく彼は、大人になってもその「人望がある」という素晴らしい才能を活かして頑張ってくれていることでしょう!
大人になって、社会人になって…この「人望」があるか、ないかによって、その先、何かを達成することに影響が出ることはよくあります。人望があるということは、本当に素晴らしい才能であり、それを当時、自分の立ち位置もわかりつつも、チームのために活かしてくれた彼は…私にとっても大きな存在となりました。
子ども達の中には、チームのために何ができるかを考えられない子もいます。
仕方のないことでもありますが、どんな子どもにも、それぞれ個性があり、才能があります。
それを引き出し、活かしていけるか…ここにチーム造りの面白さがあります。
私は、そういったことを楽しむことができる…才能があるのかも(笑)
育成会のお父さん、お母さんにも…一人一人、個性があり、才能があります。私はそんなところも楽しみながら関わることが大好きなので…一緒に自分探しの旅に出ましょう!!!