色褪せていく中で輝き始めるもの
提供元:TTBスポーツクラブ
2022/02/28 12:05
こんにちは、紺田です😊
少しずつ気温が上がり、ようやく暖かくなってきましたね😌暖かさだけでなく空気の中に春の陽気が感じられます✨
梅の花も咲き始め、穏やかな良い雰囲気となってきました😊
しかし、そんな日本とは真逆の大変な事態を迎えているのがウクライナ。
ロシア軍の侵攻を受け、各地で戦闘となっています。
両国の交渉団による協議が行われることが合意されたということですが、停戦に向けて今後どのようになっていくのでしょうか。
今回のウクライナ情勢についての報道の中で、日本も他人事ではなく明日は我が身だということを真剣に考え、憲法9条や核保有についても本腰を入れて議論していかなければならないということをよく見聞きします。
何十年も戦争がなく、曲がりなりにも平和にやってきた日本ですが、ウクライナの惨状を目の当たりにしてこれまでの「軍隊や核は持たない」という国の姿勢に疑問や不安を持つ声が、さらに増えてきているのかもしれません。
世界各国、そして日本でもロシアに対する反戦デモが行われているように、議論することや行動することは大切だとは思います。
ただ、現実的には今日本で普通に暮らしていて、反戦デモに参加したり、誰かと軍隊や核保有について議論したりということは、少し躊躇してしまうということも事実ではないでしょうか?
かといってテレビやネットでそれこそ「対岸の火事」として、大変だなぁとただ見ているだけというのもいたたまれないものです。
このブログにも何度か書いてきましたが、僕は戦争や歴史については「忘れないこと」よりも、「もっと知ること・考えること」のほうが大切ではないかと思っています。
日本では特に太平洋戦争や原爆について、風化させてはならない、忘れてはいけない、とよく言われます。
実際に戦争を体験された方々はどんどん少なくなっていきます。
そんな中で僕達の世代は「忘れてはいけない」と思えるものをどれほど持っているでしょうか。
語り継ぎ、議論出来るほどの知識や情報を持っているでしょうか。
もしかすると将来、僕達やもっと若い世代の日本人にも自分達の考えを問われ、何らかの決断を迫られる日が来るかもしれません。
その時に、正しいと思える判断を下すための材料がなければいけない。
判断の材料がなく自分の考えというものがなければ、時の大勢や煽りに流されて間違った判断をしてしまうかもしれませんからね。
今回のウクライナ情勢についてすぐに行動に移せる何かがなくても、これをきっかけに各国の歴史を知り、戦争、安全、軍隊、核保有…そういったことについていろんな角度から考えていかなければなりませんし、情報の洪水から上手くバランスを取る能力を養っていかなければいけないなと思います🤔
昔の9.11や大災害、そして昨今のコロナウイルスなどもそうですが、こういったことが起こると日常のいろいろなものが色褪せてしまう感覚に陥ります。
どんなバラエティ番組が放送されようが、スポーツで誰がどんな活躍をしようが、それどころではない人達がいます。
どんなに美しい絵画や素晴らしい音楽も、目にすることが出来ない、聴くことが出来ない状況があります。
そういったものを目の当たりにすると価値観のバランスが変わり、自分は被災しているわけではないものの、これまでのように楽しむことが出来ないような気分になります。
やはり娯楽と言われるものや当たり前の日常といったものは安全や健康、平和があってこそ…という思いが大きくなってきます。
しかし、そんな時だからこそ色鮮やかに輝き出すもの、心に迫ってくるものというものがあります。
僕は今回のウクライナ情勢についての報道を見ながら二つのものを思い出しました。
どちらもずっと近くにあったものの、最近はあまり読んだり聴いたりしていなかったものです😅
一つは「フレデリック」という絵本。
「スイミー」で有名な、レオ・レオーニさんの作品です😊
越冬するネズミ達のお話しですね😃
みんなが冬を越すための準備をしている中、それを手伝っていないかのような主人公フレデリックがいます。
しかし、実は何もしていないように見えたフレデリックは、とても大切なことをしていたんですね。
「太陽の光を集めているんだ、冬は暗いからね」
「いろんな色を集めているんだ、冬は灰色だから」
「言葉を集めているんだ、喋ることもなくなるだろうから」
といったフレデリックのセリフの数々は、今とても心に響きます😌
この作品は、日常生活や生きていくためには必ずしも必要だとは思われない芸術やアーティストといったものが、実はとても大切なものであり、必要とされるものなんだというレオ・レオーニさんの想いを表現したものだと言われています☝️
ウクライナの地下シェルターや地下鉄構内で避難生活を送っている人達の中にも、フレデリックのような人達がたくさんいるのではないでしょうか。
もう一つはジョン・レノンの「イマジン」。
とても有名な曲ですし、こういった事態には必ず引き合いに出されるベタすぎるものではあるのですが。。
しかし、このような状況の中で彼の言葉は鮮やかな存在感を放ち、強烈に刺さります。
わかっていても感じることはなかなか難しいものですが、当たり前のように過ごしている日常というものはとても尊いものです。
コロナにも戦争にも関係なく、青空をバックに咲き始めた梅の花は、よりいっそう美しく感じられました😊